和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

学校再開もバス乗れず 上富田町、南紀の台の児童

 上富田町南紀の台などから朝来小学校に通う児童が、今月から学校が再開したものの「くちくまのコミュニティーバス」を利用できないでいる。新型コロナウイルスの感染防止で「3密(密閉、密集、密接)」を避けるためで、再開について町教育委員会は「見通しはついていない」としている。

 町教委によると、南紀の台などから通う児童数は約170人。5、6年生には徒歩か自転車で通うよう要望しているが、4年生以下のほとんどはバスで通うようになっている。

 しかし、新型コロナにより学校が休業。再開してもバスは「3密」となることから、町教委は4月上旬、保護者に「他の方法での通学を検討してください」と通知していた。朝の登校時に追加しているバス2台は運行していない。

 11日にあった町議会の一般質問で、中井照恵議員(公明)が取り上げ、バスが利用できるめどを聞いた。

 町教委の中松秀夫総務課長は「感染がいつ終息するか予測できない。例えばワクチンが開発され普及するなどして感染の危険性が低くならない限り難しく、見通しはつかない」と説明した。

 児童は徒歩や自転車で通うほか、保護者らに送迎をしてもらっている。中井議員は「当面は送迎が多い。通勤と重なって渋滞となり、大変な状況が続く」と話した。

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