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神事のみ厳かに 河内祭、御舟行事や獅子舞中止

古座神社で営まれた大前ノ儀(26日、和歌山県串本町古座で)
古座神社で営まれた大前ノ儀(26日、和歌山県串本町古座で)
 和歌山県串本町古座にある古座神社で25、26日、「河内祭(こうちまつり)」が営まれた。今年は新型コロナウイルス感染防止のため、神事のみだった。御舟行事、獅子舞奉納などを行わないのは戦後初めてだという。

 古座川の河口から約3キロ上流にある河内島をご神体として祭る5地区(串本町古座、同町古田、古座川町高池下部、同町宇津木、同町月野瀬)の例祭。華やかな御舟(みふね)の水上渡御や各地区の勇壮な獅子舞の競演、古座中学校の生徒による櫂伝馬競漕(かいてんまきょうそう)など見どころが多く、例年は多くの見物人が訪れる。1999年に御舟行事と古座青年会の古座獅子が国の重要無形民俗文化財に指定され、2016年には日本遺産「鯨とともに生きる」に認定された。

 今年の祭りは、古座神社で25日午後7時から宵宮祭、26日午前9時から大前ノ儀が営まれ、祭り役員が参列する中、石田保宮司が祝詞奏上などの神事を営んだ。大前ノ儀は、串本町古田の河原で河内島を前に営む予定だったが、雨のため古座神社に場所を変更した。26日に同神社で渡御祭と還御祭も営む予定だったが、雨のため中止した。

 例年、本宮の夕方から、串本町古座の古座漁港広場で花火大会などの「熊野水軍古座河内祭の夕べ」(実行委員会主催)が開催されているが、今年は新型コロナの影響で中止した。

 古座区の南藤房男区長(72)は「新型コロナの影響で、今年の祭りはこのような形になってしまい本当に残念。祭りを楽しみにしていた若者や子どもたちには、かわいそうなことをした。その分、来年は盛大にやりたい」と話した。

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