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鯨漁控え太地町に警戒所 和歌山県警

小型鯨類の追い込み網漁が始まるのを前に開かれた現地警戒所の開所式(5日、和歌山県太地町で)
小型鯨類の追い込み網漁が始まるのを前に開かれた現地警戒所の開所式(5日、和歌山県太地町で)
 和歌山県太地町で9月1日から小型鯨類の追い込み網漁が始まるのを前に、県警は5日、今年2月に町内の高台に整備した「太地町特別警戒本部現地警戒所」の開所式を開いた。来年3月末まで警察官が24時間体制で勤務し、反捕鯨活動家らによる違法事案に目を光らせる。

 現地警戒所は、反捕鯨活動家による抗議活動が活発化する中、漁期に合わせてこれまで畠尻湾の前に設けていた臨時交番が老朽化したことや津波被害を受ける恐れがあることなどから、町多目的センターの敷地内に移転・新築。新宮署の「安全パトロール班」計7人が交代で勤務するのに加え、県警本部の「遊撃警戒班」と「情報採証班」も警戒活動に当たるという。

 この日は関係者18人が参加した開所式があり、太地町特別警戒本部長を務める県警の谷本克也警備部長が訓示。「商業捕鯨の再開や『森浦湾くじらの海』の開業など新たな動きもあり、注意を要するところ」と述べ、違法行為の未然防止の徹底や関係機関との連携強化を呼び掛けた。

 県警によると、昨シーズンは約70人の反捕鯨活動家が国内外から同町を訪れたが、目立ったトラブルはなかったという。

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