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農作物の獣被害額3億円超続く 紀南ではサルやシカ

果実をくわえるニホンザル(和歌山県由良町で)=和歌山県農業環境・鳥獣害対策室提供
果実をくわえるニホンザル(和歌山県由良町で)=和歌山県農業環境・鳥獣害対策室提供
 和歌山県農林水産部は、2019年度の野生鳥獣による農作物被害額(推計)をまとめた。12年度をピークに減少傾向にあるが、依然3億円を超えている。鳥獣別ではこれまで同様、県北部ではイノシシが多いが、南部ではサルやシカの被害が目立っている。


 19年度の被害額は3億626万円で、前年度より419万円増えた。過去、最も高かったのは12年度の3億5288万円。以降、15年度には増えたが、それ以外は減少傾向で18年度には3億207万円まで減った。

 鳥獣別ではイノシシによる被害が半数を占め、シカが15%、サルが14%、アライグマが9%だった。

 一方紀南地方では、サルの被害が多く、田辺市では前年度より減っているが4割を占め、被害額は1440万円だった。サルの被害は、みなべ町や印南町など日高地方で前年より増えた。紀南地方はシカの被害も比較的多かった。

 作物別での割合は、果樹が78%、野菜が11%、水稲が6%だった。

 県の農業環境・鳥獣害対策室は「半減が目標。引き続き狩猟者の育成に力を入れ、捕獲を中心に防除を続け、被害を防ぎたい」としている。

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