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稲は「中生」が豊作 須賀神社で火占い神事

たいまつに点火する関係者(和歌山県みなべ町西本庄で)
たいまつに点火する関係者(和歌山県みなべ町西本庄で)
 和歌山県みなべ町西本庄の須賀神社(前芝弘知宮司)で元日の未明、たいまつの燃え方で今年の稲の豊凶をみる火占い神事が営まれた。江戸時代から続くという神事で「中生(なかて)」は豊作と出た。

 神殿で大みそかに1年の締めくくりの除夜祭、元日になると歳旦祭を執り行い、続いて昨年までは二の鳥居付近で火占い神事を営んでいたが、今年はその付近に新型コロナウイルス感染防止対策の消毒用テントを設置したため、拝殿前の広場にかえた。

 稲の「早生(わせ)」「中生」「晩生(おくて)」ごとに約2メートルの竹の棒を用意。それぞれの先に約30センチのたいまつを取り付け、歳旦祭でともした神火を点火した。

 一番早く燃え尽きるのが豊作とし、しばらく様子を見た。いったん晩生のたいまつの火が消えたが、種火が風にあおられて再び勢いよく燃えだして3本とも燃え進み、中生が一番早く燃え豊作と出た。続いて早生、晩生の順となった。終わるまで約35分かかった。

 責任役員会長の硲恭弘さん(75)は「昨年は梅の大凶作、コロナの影響で野菜の価格にも影響があった。今年は稲などの農作物の豊作を願いたいし、平穏な年であってほしい」と期待を込めた。

 須賀神社では、コロナ対策として初詣の参拝客が密にならないように、拝殿に続く四つの階段のうち、両脇の階段のみ使い、お参りの順路を一方通行にした。

 コロナの終息祈願もしたという前芝宮司(44)は、今年のえと「丑(うし)」にちなんで「牛は穏やかで力強い感じがある。コロナが続く中、牛のように力強く一歩一歩やれることをして穏やかな一年になればと思う」と話した。

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