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2024年12月08日(日)

抗ウイルス加工製品に認証 カナセのアクリルシート

抗菌製品技術協議会の認証を取得した抗ウイルスのアクリルシート(和歌山県田辺市稲成町で)
抗菌製品技術協議会の認証を取得した抗ウイルスのアクリルシート(和歌山県田辺市稲成町で)
 カナセ(和歌山県田辺市稲成町、金谷清道社長)製造のアクリルシート「カナセライトVG(ウイルスガード)」が、抗菌製品技術協議会(SIAA)から抗ウイルス加工製品として認証された。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、窓口や職場に、飛沫(ひまつ)感染対策として透明の間仕切りを設ける事業所が一般的になった。

 カナセでは昨年春から、アクリルシート(原板)の受注が急増。上富田町朝来や長野県内の工場では、残業や休日出勤で量産。本年度は前年度の2割増の受注があった。

 さらにプラスチック製品加工業者から要望が多かった抗ウイルスシートの開発にも着手。昨年11月から、抗ウイルス剤を塗布したアクリルシートの製造、販売を開始。2月にはSIAAから認証を得た。市販価格は、通常のアクリルシートの約2倍。

 吉冨均専務(63)は「アクリルシート業界では初の取得となった。市場に広がり、新型コロナウイルスの感染防止に役立ててもらえたら」と話している。

 カナセは1919年、ボタンの製造会社として創業。59年からは、アクリルシートの製造に着手。海外でも香港や中国に営業所や工場を設置している。