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2024年04月30日(火)

商品券1人7千円分配布へ コロナ対策で串本町

和歌山県串本町役場
和歌山県串本町役場
 和歌山県串本町は28日に開かれた町議会の新型コロナウイルス感染症対策特別委員会(島野靖委員長、12人)で、コロナ禍で経済的な負担が増えている町民の生活を支援することや、売り上げが落ち込んだ商店での消費拡大による商業活性化を目的に、全町民に1人当たり7千円分の商品券を配る方針を説明した。同町での商品券配布は3回目で、7月上旬からの配布を目指すという。

 同町では昨年8月、現金5千円と5千円分の商品券を全町民約1万5500人に配布。11月には、商品券が好評だったことなどから、2千円分を上乗せして7千円分を配っている。

 特別委ではこの日、田嶋勝正町長が政府の緊急事態宣言が延長される見通しで、新宮保健所管内でも感染者が出ていることに触れ「予断を許さない状況。今何ができるのかと、いろいろ対策を考えてきた」と述べ、担当課長らが、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用して予定している各種事業を説明した。

 商品券の配布については、島野淳産業課長が「第1弾、第2弾が好評だったので、第3弾の交付事業を実施する。商品券により、売り上げの落ち込んだ小規模事業所に対して消費拡大の活性化を図りたい」と説明した。

 具体的には6月17日を基準日として住民基本台帳に記載がある町民に引換券を郵送し、各郵便局で交換。使用できる店舗は基本的に前回と同様だが、再度、参加の有無を確認する。引き換え期間は7月9日~8月6日で、使用期限は11月30日までとする方針という。

 この他に、串本町B&G海洋センターや串本温泉浴場「サンゴの湯」の更衣室を抗菌コーティング▽感染予防のために古座分庁舎や学校、学童保育所、町立体育館などのトイレを洋式化▽出雲集会所に換気機能付き空調設備を整備▽閉鎖空間での感染拡大予防のために二酸化炭素濃度測定器を20台購入▽福祉施設や介護事業所などでのクラスター発生を防ぐためにPCR検査を実施―といった事業を計画。いずれの事業も、町議会6月定例会に提案する一般会計補正予算案に盛り込む予定という。