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2024年10月05日(土)

ガソリン高騰し経済圧迫 原油高影響、家計も直撃

和歌山県田辺市内のガソリンスタンドでは、レギュラーガソリン177円の表示も見られた(6日、和歌山県田辺市内で)
和歌山県田辺市内のガソリンスタンドでは、レギュラーガソリン177円の表示も見られた(6日、和歌山県田辺市内で)
 原油高の影響からガソリン価格の高騰が続いている。和歌山県田辺地方では6日現在、レギュラーガソリンが1リットル当たり170円を超えている店もあり、運送業はじめ家計まで幅広く圧迫している。


 経済産業省が6日発表した4日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は160円。前回調査の9月27日時点と比べて1円30銭高い。値上がりは5週連続で、原油高の影響で2018年10月以来、3年ぶりに160円台となった。

 県石油商業組合田辺西牟婁支部によると、田辺地方では6日現在、レギュラーガソリン1リットル当たりは145~177円、軽油は120~145円、灯油は90~109円。

 支部は「価格は9月後半ごろから上昇基調にある。新型コロナで停滞していた経済活動が活発になったことから、世界的に原油価格が上がってきている。今後も上がる可能性がある」という。

 みなべ町内の運送業者は「燃料の節約はできないので苦しい。台数が多いほど影響も大きい」、上富田町内の運送業者も「何年か前にも燃料価格が上がった時にできることはしているので、新たに何か対応というのは厳しい。負担は大きい」と話した。

 田辺市内のある団体職員(45)も「家計への圧迫がある。現在乗っている車は燃費が悪いので、ハイブリッドカーなど燃費の良い車への買い換えも考え始めている」と話した。

 田辺市内の梅農家(45)は「今、秋の草刈り時期で、草刈り機の燃料に私は一日5~7リットル、月に50~60リットルのガソリンを使っている。これだけ上がるとつらい」といい、みなべ町でウスイエンドウのハウス栽培をする農家(55)も「12月、1月ごろからハウスの暖房で燃料を使うので、冬場に向けてこのまま高値が続くと心配」と話した。