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2024年04月16日(火)

小水力発電所が完成 田辺市上秋津、近く売電開始

上流側から見た「あきつの小水力発電所第1号」(和歌山県田辺市上秋津で)
上流側から見た「あきつの小水力発電所第1号」(和歌山県田辺市上秋津で)
 地域づくりに生かそうと、和歌山県田辺市上秋津の一般社団法人「ふるさと未来への挑戦」が整備を進めてきた「あきつの小水力発電所第1号」がこのほど地元で完成した。


 上秋津の川上神社近くの右会津川左岸にあり、水門下流に、フランスから輸入した水車発電機2台(計20キロワット)を設置した。事業費は約3300万円。

 農業用水の余水を活用し、約3メートルの落差の水圧でタービンを回して発電する。現在は水量が少ないため、雨が降るのを待って稼働、売電を開始する。稼働は水量によって自動的に制御する仕組みにしている。

 関西電力への売電収益は年間300万円以上を見込み、融資返済に充てるほか、人材の育成、情報の発信、地域課題の解決の事業に生かす。

 発電機の海外からの輸送遅延や増水による工事への影響などがあって稼働開始は当初の予定から遅れたが、クラウドファンディング(CF)による寄付や、ボランティアでの事業支援など事業趣旨に賛同する人らに支えられ、完成に至った。

 同法人は「この小水力発電所は里山再生や自然循環、脱炭素の取り組みにつながる。子どもたちや地域外から訪れた人への自然環境学習、地域づくりに生かしていきたい」としている。

 当初、3日に完成披露式を開く計画だったが、新型コロナウイルスの感染拡大状況を踏まえ、延期することにした。