和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月16日(水)

3人に感謝状 海難救助に協力、田辺海保

感謝状を受け取った(前列左から)荒尾茂希さん、長野好孝さん、岩元秀行さん=田辺市文里1丁目で
感謝状を受け取った(前列左から)荒尾茂希さん、長野好孝さん、岩元秀行さん=田辺市文里1丁目で
 海難救助に協力したとして田辺海上保安部は20日、いずれもすさみ町周参見の岩元秀行さん(63)=渡船業=、長野好孝さん(46)=遊漁船業=、荒尾茂希さん(38)=同=に感謝状を贈った。

 田辺海保によると、6月27日午後1時ごろ、77歳の男性が1人で乗る漁船が港に帰ってこないことから、捜索していたところ、遊漁船に乗っていた長野さんと荒尾さんが、すさみ町沖で旋回し続ける漁船を発見。現場に駆け付けた岩元さんと協力し、船内で転倒して身動きの取れない男性を救助した。

 感謝状授与式は田辺市文里1丁目の田辺海保であり、真部克彦部長(51)が3人に感謝状を手渡した。

 岩元さんは「2人との連携プレーで人命が助かって良かった」、長野さんは「漁師は高齢者が多いので、これからもわれわれ若手が安全管理をやっていきたい」、荒尾さんは「助けに行って助かったのが一番良かった」と話した。

 県水難救済会紀南西部救難所すさみ支所の救助員を務める岩元さんは7月10日午前5時45分ごろ、すさみ町沖で機関故障したミニボートを発見、救助したとして、感謝状とは別に表彰状も受け取った。

 真部部長は「田辺海上保安部は管轄する海域が広く、出動勢力も限られている。人命救助は一分一秒を争う。漁業関係の方々の協力はありがたく心強い」と感謝した。