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2024年10月08日(火)

【動画】ロケット初打ち上げ再延期 和歌山県串本、来年2月末ごろに

初号機の発射時期を再び延期することになった民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」(19日、和歌山県串本町田原で)
初号機の発射時期を再び延期することになった民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」(19日、和歌山県串本町田原で)
 和歌山県串本町田原の民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」を運営するスペースワン(東京都)は19日、2022年末ごろを目指すとしていた初号機の発射時期を延期し、来年2月末ごろを目指すとの方針を明らかにした。同社は、コロナ禍や緊迫する国際情勢などが影響していると説明。初号機の発射時期は当初21年度中としており、延期の発表は昨年12月に続いて2回目。


 下宏副知事を会長、串本町と那智勝浦町の両町長を副会長とし、新宮警察署長や地元の消防長、観光協会長、商工会長、交通機関代表者ら計20人が会員となって構成している「スペースポート紀伊周辺地域協議会」の臨時総会が19日に串本町内のホテルであり、スペースワンの阿部耕三取締役(44)が説明した。

 阿部取締役は、コロナ禍や国際情勢などの影響で物流が停滞し、必要な物資が入手しづらいといった問題が起こり、対応に苦慮する状況が続いていることなどを説明。その上で「努力してきたが、年末の打ち上げは困難な状況ということになった。ご期待に沿えずに申し訳ない。初打ち上げは来年の2月末ごろに向け、全社一丸となって推進していきたい」などと出席者に理解を求めた。具体的な日程については「状況が整い次第、報告させていただきたい」と話した。

 会議の終了後、串本町の田嶋勝正町長は「本当に残念だが、今の社会情勢の中で、この時期の実施は難しいということは理解できる」と述べた。

 その上で「12月は普段でもホテルや民宿が満室となる繁忙期。2月末ごろは閑散期となり部屋も空いてくるので、全国からロケットファンの人たちが来て泊まっていただける環境が生まれてくる。時間が少し延びたことによって、交通渋滞対策などをさらに徹底し、打ち上げが成功するよう努力していきたい」と話していた。