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2024年05月05日(日)

「エキストラ」続々と 田辺駅前商店街に活気

長い行列ができた東陽中学校の「TOYOマート」。販売を手伝う神島高校1年生(12日、和歌山県田辺市湊で)
長い行列ができた東陽中学校の「TOYOマート」。販売を手伝う神島高校1年生(12日、和歌山県田辺市湊で)
 和歌山県田辺市の田辺駅前商店街で12日、空き店舗のシャッターを開けて18店が臨時出店するイベント「エキストラ商店街」(実行委員会主催)があった。小さな子ども連れから高齢者まで続々と訪れ、商店街に活気があふれた。

 「エキストラ商店街」は駅前ストリート(エキスト)と、臨時出店(エキストラ)を組み合わせた造語。シャッターが目立つ中、新規出店を促そうと2017年に始めた。今回は3年ぶり、5回目の開催。

 「エキストラ」が販売したのは弁当やスイーツ、アクセサリーや木工品など。商店街の既存店もセールを行い、一体でイベントを盛り上げた。

 「TOYOマート」として初出店した東陽中学校は、2年生97人が地元事業者と協力して開発した弁当を販売。長い行列ができた。

 先頭に並んだ大阪市の団体職員、古川佳和さん(52)は「ネットでイベントを知って訪れた。中学時代から商売を経験できるのは貴重」とエールを送った。

 販売には神島高校1年生が助っ人で参加。100個の弁当が約30分で完売した。東陽中出身の池本貫汰君は「開発中にアドバイスしたが、想像以上においしそうな弁当に仕上がっていた」と後輩の奮闘をたたえた。

 田辺駅前商店街振興組合の中野真理理事長は「にぎわいが戻ってうれしい。こうしたイベントを積極的に開催したい。学生の集客力はすごい。路地の店を学生に開放して、まちなかを回遊してもらえる仕掛けができればいい」と話した。