和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年05月13日(月)

知事選2022/投票所 車で出向く/新宮市 5地区23人が利用

ワゴン車の中で投票用紙に候補者名を書き、投票箱へ投票する住民(24日、新宮市熊野川町滝本で)
ワゴン車の中で投票用紙に候補者名を書き、投票箱へ投票する住民(24日、新宮市熊野川町滝本で)
移動期日前投票の投票者数・投票率等
移動期日前投票の投票者数・投票率等
 新宮市は24日、任期満了に伴う知事選(27日投開票)の投票箱を積んだ車両を同市熊野川町へ出した。有権者に期日前投票へ来てもらうのではなく、投票所が出向く取り組み。対象とした5地区の計23人が利用し、投票を済ませた。


 対象は鎌塚、滝本、嶋津、玉置口、四滝の各地区で、選挙人名簿登録者(9日現在)は計50人。投票箱のほか、投票用紙に候補者名を書くための机も設けた1台が各地区を巡回した。投票管理者と立会人の計3人が同行した。

 滝本地区では午前10時45分~11時、集会所に車両を止め、投票を受け付けた。自宅から徒歩で訪れた山本倫夫さん(88)は「家のすぐ近くで投票できるので便利。足の調子が悪いのでありがたい」と話した。

 移動期日前投票という取り組み。市は昨年10月の市長選・市議補選から導入しており、今回が4回目。投票率は46・00%で、過去3回と大差なかった=表。いずれも対象地区は同じで投票日の3日前に実施した。

 市選挙管理委員会によると、きっかけは有権者数の減少。法律上、投票所には立会人らを置くことになっているが、住民が少なくなって運営が難しくなったと判断し、地区の了解を得た上で導入することにした。投票の機会を確保することが一番の目的という。

 県選管によると、県内で移動期日前投票を展開しているのは新宮市と有田川町の2市町。同町が前回(2018年)の知事選で初めて導入した。