和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月10日(火)

農業と福祉の連携応援 和歌山県がサイト開設

和歌山県が開設したノウフクわかやま
和歌山県が開設したノウフクわかやま
 和歌山県は、農業と福祉の連携で、障害者の社会参画や農業経営の発展につなげる「農福連携」の応援サイト「ノウフクわかやま」を開設した。県障害福祉課は「農福連携は福祉と農業双方にメリットがある取り組みだが認知度は低い。サイトを通じて啓発し、連携促進につなげたい」と話している。


 農福連携を広く知ってもらうとともに、障害福祉サービス事業所の参入を促して利用者の工賃アップ、人手不足や耕作放棄地といった課題がある農業者とのマッチングを目標にしている。

 サイトでは農福連携とは「農業と福祉が連携し、障害者の農業分野での活躍を通じて農業経営の発展、障害者の自信や生きがいの創出、社会参画を実現する取り組み」と説明している。

 メリットとして、障害福祉サービス事業所には障害者の働く場の確保や、障害者の工賃、体力、社会性の向上、地域との交流促進などを挙げ、農業経営体には労働力の確保や農地の維持・拡大、売り上げ向上などがあるとしている。

 サイトに掲載している障害福祉サービス事業所は38事業所(21日現在)。エリア別の地図や条件から、農福連携に取り組む障害福祉サービス事業所を検索することができる。

 事業所ごとに、取り組んでいる農福連携(農家等から農作業を受託、事業所所有の農地で自ら農作業など)▽受託可能な作業(草刈り、収穫の見極めを要しない収穫、苗の定植、農作物の箱詰め、袋詰めなど)▽受託可能なほ場までの距離▽作業可能な人数―などを紹介している。

 農福連携を始めたい農業者は、サイトのマッチングフォームに依頼内容を入力して送信すると、コーディネーターである県セルプセンターが農作業現場を視察、確認するなどし、サービス事業所との調整を仲立ちする。

 農福連携を始めたい障害福祉サービス事業所向けの情報掲載依頼フォームもある。実例や農家の声も紹介している。

 サイトのアドレスはhttps://noufuku-wakayama.jp/