和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年05月25日(土)

【動画】「武道ツーリズム」に挑戦 熊野古道沿いに新道場、田辺・中辺路

熊野古道のコース沿いにできた空手や古武術などが体験できる「産巣日武道場」(和歌山県田辺市中辺路町近露で)
熊野古道のコース沿いにできた空手や古武術などが体験できる「産巣日武道場」(和歌山県田辺市中辺路町近露で)
武道場で古武術の演武を披露する師範の朝見剛彦さん
武道場で古武術の演武を披露する師範の朝見剛彦さん
 和歌山県田辺市中辺路町近露を通る熊野古道のコース沿いに、琉球空手や武器を使う古武術などを学んだり、体験したりできる武道場ができた。兵庫県伊丹市で師範として道場を開いてきた朝見剛彦さん(45)が代表取締役を務める会社が整備し、6月から運営を開始。朝見さんは「武道場と熊野古道が織りなす『武道ツーリズム』に挑戦したい」と意気込んでいる。


 武道場ができたのは、近野小中学校近く。琉球空手道「大勇會(たいゆうかい)」伊丹道場の師範である朝見さんが代表取締役を務めている建設会社「アーズ」(本社・伊丹市)が、社会貢献や地域活性化の事業の一環として整備。床面積約200平方メートルの鉄骨造で、今年4月末に完成した。

 「松舟(まつふね)」という名前で武道家として活動している朝見さんは、26歳の時に入門。鍛錬を重ねて7年前に師範になり、伊丹道場を立ち上げた。2019年の夏に、道場生との合宿で上富田町市ノ瀬にある興禅寺(だるま寺)を訪れたことがきっかけで「将来、紀南地方に武道場を持ちたい」と決意。その後、各地を見て回り、土地が広くて住む家もあり、そばに熊野古道も通るこの場所を選んだという。

 道場は「古と今、人と人とを結ぶ新しいコミュニティーの場に」という思いを込め、日本神話に登場する神にちなみ「産巣日(むすひ)武道場」と名付けた。武道場では毎週火曜午後6時~8時に武道教室を開くほか、要望に応じてインバウンド(訪日外国人客)を含めた観光客を対象とした2時間ほどの体験を提供する。定期的に武道体験と熊野古道散策、農業体験などをコラボさせたイベントを開くことも計画しており、合宿や研修、イベント会場などとしての貸し出しにも対応するという。

 朝見さんは今年2月、近露に移住した。「熊野古道が通る由緒のある土地に道場を造ることができて大変うれしい。武道は本来、日本人が昔から親しんできたものであり、道徳面でもとても大事。武道を知らない人に大切さを伝えていきたい」と話している。

■6月11日に「道場開き」

 産巣日武道場では6月11日午前10時から「道場開き」として、神事や地元のなかへち清姫太鼓と共演しながらの演武、餅まきなどを予定している。

 道場は、日本文化体験事業などに取り組んでいる会社「むすひ」(大村奈未代表取締役)が運営する。問い合わせは同社(080・3770・1473)へ。