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2024年05月04日(土)

【動画】清流を独り占め! 田辺・安川渓谷近くに1日1組限定のキャンプ場、和歌山

清流で知られる日置川の支流・安川沿いにオープンする1日1組限定のキャンプ場(和歌山県田辺市下川上で)
清流で知られる日置川の支流・安川沿いにオープンする1日1組限定のキャンプ場(和歌山県田辺市下川上で)
 和歌山県田辺市の大塔地域にある名所「安川渓谷」近く、清流で知られる日置川の支流・安川沿いに1日1組限定のキャンプ場「リバーサイドテラス安川」がオープンする。同市下川上で民泊も営む小谷昇示さん(64)が整備した。8日から運営を始める予定で、小谷さんは「過疎や高齢化が進む地域の活性化に少しでもつながれば」と話している。

 キャンプ場ができたのは、下川上集会所のそば。広さは約250平方メートルで、清流の眺めを楽しんでもらおうと一画に設けたウッドデッキのほか、芝生の広場、シャワー、トイレ、流し台などを備えている。雨が降ってきた際にしのげる小屋も移築。冷蔵庫や電子レンジなどの家電も使えるという。

 小谷さんはみなべ町堺出身。同町内の宿泊施設で働いていたが、50歳の時に退職。自然が豊かで静かな環境に引かれ、下川上に移り住んだ。

 キャンプ場を造ろうと思ったのは、この周辺が愛犬の散歩コースで、以前からお気に入りの場所だったから。空き家が立っていたため、持ち主に声をかけて土地を譲ってもらったという。

 その後、空き家を撤去し、昨年秋からキャンプ場を整備するための工事を始めた。芝生を張ったり、小屋を移築したりなどして準備を進めていたという。

 このキャンプ場の「売り」は、何と言っても高い透明度を誇る安川など自然の美しさだ。時折、特別天然記念物のニホンカモシカも近くに姿を見せることがある。小谷さんは「県外から訪れた方が安川の水を見ると、皆さんがその美しさにびっくりされる。これほど美しい自然はそうそうないと思う」と胸を張る。

 また、熊野古道が中心となっている田辺市へのインバウンド(訪日外国人客)の来訪にも期待している。若い頃にアメリカで暮らした経験があるため英会話が堪能で「外国の方もこの地域の豊かな自然をきっと気に入ってくれると思う。ここに来てのんびりと過ごしてほしい」とアピールしている。

 利用するには、キャンプ場の使用料8千円に加えて1人500円(中学生以上)の入場料が必要。問い合わせは小谷さん(090・2195・8213)へ。