和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月07日(月)

【動画】「吉兆」華やか、熊野速玉大社 本宮大社は鬼面札、和歌山の神社で節分準備

節分に向け縁起物の吉兆を制作するみこ(26日、和歌山県新宮市で)
節分に向け縁起物の吉兆を制作するみこ(26日、和歌山県新宮市で)
節分に向けて制作が大詰めを迎えている熊野本宮大社の鬼面札(25日、和歌山県田辺市本宮町で)
節分に向けて制作が大詰めを迎えている熊野本宮大社の鬼面札(25日、和歌山県田辺市本宮町で)
 節分(2月3日)に向け、和歌山県紀南地方の各神社は縁起物や厄除けの札を作るなど準備を進めている。

■「吉兆」華やか 新宮の速玉大社

 新宮市の世界遺産・熊野速玉大社(上野顯宮司)では、華やかな「吉兆」を制作。26日から授与を始めた。

 速玉大社によると、吉兆とは「良いことの兆し」という意味で、福神を迎えた木のこと。節分にこの吉兆を飾ると、幸福が訪れると信じられている。

 境内で採った柳の枝を上野宮司が切りそろえ、みこらがピンクや青、黄など色鮮やかな直径3センチほどのもち花、タイ、大福帳といった飾り物を付けて仕上げている。

 今年は長さ約90センチの大(3500円)を100本、約50センチの小(2千円)を千本用意。希望者には郵送でも対応する。

 問い合わせは熊野速玉大社(0735・22・2533)へ。


■鬼面札、制作大詰め 田辺の本宮大社

 田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社で、参拝者に授与する「鬼面札」の制作が大詰めを迎えている。

 本宮大社の鬼面札(縦約25センチ、横約31センチ)はコロナ禍退散を願って2022年から始めたもので、鬼の面や牛王神符などの図柄に、神職が宝印を押して仕上げている。250枚制作し、3日午後4時から営まれる追儺(ついな)式に参列した厄年の人や「厄除開運」の祈祷(きとう)を受けた人に授与する。

 また、今年の世界遺産登録20周年を機に、素戔嗚尊(すさのおのみこと)を主祭神とする本宮大社と、その母である伊弉冉尊(いざなみのみこと)を主祭神とする三重県熊野市の世界遺産・花窟(はなのいわや)神社のつながりを発信したいと、両神社が連携し「結(むすび)」御朱印を制作した。

 二つの御朱印を並べると描かれた文言や絵がつながる仕掛けになっており、花窟神社では2日、本宮大社では3日から、初穂料500円で授与する。

 九鬼家隆宮司(67)は「今年は正月早々に能登半島地震があって今なお厳しい状況だが、これ以上、災害がないことを願って節分を迎えたい」と話している。