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2024年12月08日(日)

スポーツ推薦、27年度で廃止 高校入試「特色化選抜」拡充へ、和歌山県教委

和歌山県教育委員会が入る県庁南別館(和歌山市)
和歌山県教育委員会が入る県庁南別館(和歌山市)
 和歌山県教育委員会は27日、県立高校入試について、2025年度入試からスポーツ推薦の対象や募集枠を縮小し、27年度入試を最後に廃止すると発表した。各分野に対する子どもの関心や活動などの面を特に評価する「特色化選抜」の対象や募集枠を拡充し「スポーツ推薦」からも一部移行する。


 スポーツ推薦は運動部の競技力向上のため、04年度入試から導入し、09年度の新入試制度移行後も継続してきた。24年度入試では12校が56競技で2~5人ずつ募集した。紀南では熊野が空手道や柔道、ラグビーなど6競技で募った。教科試験や実技などで合格者を決めた。

 しかし、県教委は、スポーツ推薦が一部の高校の特定競技に限定されていることから改善の必要性があると判断した。24年度の中学1年生が受験する入試を最後とする。

 特色化選抜は、23年度入試から導入した。24年度入試では南部や串本古座など6校1分校が農業や宇宙、スポーツなどの分野で、県外からも含めて募集。入試は一般選抜やスポーツ推薦より約1カ月早い2月中旬ごろにあり、教科試験は実施せず面接や作文で合否を判定した。

 この特色化選抜にスポーツ推薦で縮小した募集枠の一部を移行するほか、文化や芸術などの活動を評価できる枠も設けられるようにしたいという。

 また、高校教員の負担軽減を目的に、25年度入試からデジタル採点システムを導入。中学校からの一般出願申請を電子化することも検討する。

 さらに今後、入試日程についても余裕を持たせられないかを検討する。追募集の合格発表までを含めると、年度末ぎりぎりとなっているため改善を目指す。

 このほか、中学校部活動の地域移行が進んでいることを踏まえ、学校外での活動も含めて受験生を多面的に評価する仕組みづくりも検討していくとしている。