和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月29日(月)

水素混焼ボイラHydroMix(ハイドロミックス)シリーズ発売へ

株式会社ヒラカワ
貫流ボイラ、温水器を同時発売

株式会社ヒラカワ(本社:大阪市北区、代表取締役社長:平川晋一)は、水素と都市ガス13Aを燃料とする水素混焼ボイラHydoroMix(ハイドロミックス)シリーズを2024年4月にリリースします。「2050年CO2実質排出ゼロ」というゴールに向けた「2030年カーボンハーフ」へのトレンドに合わせ、水素利用の一歩前進が期待される製品です。2024年3月14日、15日、弊社ボイラ技術開発センター(滋賀事業所内、滋賀県野洲市)にて行った「新製品発表会2024」の場で初披露しました。今回発表するのは貫流ボイラと温水器の2つのラインアップです。


水素社会への課題と挑戦
株式会社ヒラカワ(本社:大阪市北区、代表取締役社長:平川晋一)は、革新的な技術を搭載した水素混焼ボイラ、HydroMixシリーズを2024年4月にリリースします。このシリーズは、燃焼時にCO2を排出しない水素と都市ガス13Aを燃料に使用することでCO2排出削減とともに、「2030年カーボンハーフ」および「2050年CO2実質排出ゼロ」という国際的な環境目標達成に向けた画期的なステップと位置づけております。
蒸気ボイラや温水器のユーザーでは環境負荷低減の取組みを課題とされる企業は多く、水素利用の需要は高まっています。一方で現状の国内エネルギー市場ではまだまだ水素の安定供給は難しい状況にあるため、熱の安定供給には当面の間、都市ガスの使用は必須となります。
弊社では今後の水素供給状況を鑑み、都市ガスのみでも燃焼可能とする都市ガス・水素混焼の小型貫流ボイラ/温水器を商品化しました。今回の新商品は安定した熱を提供するとともに水素エネルギーの普及にも大きく貢献します。
小型貫流ボイラに関しては、開発にあたり産学協力のもと、2016年より水素社会の到来を見据え、混焼技術の基礎研究にいち早く着手しました。その結果、都市ガス13Aと水素を混焼させる独自の燃焼方式を確立し、水素燃料の安全性と効率性を極めて高いレベルで実現しています。
特に、水素燃焼では一般に燃焼温度が高いことからNOxの排出は高くなる傾向にあります。都市ガス/水素混焼に際して、都市ガス13AはNOx排出量が低い予混合燃焼方式を採用、その後に水素を燃焼させる二段燃焼方式の採用によりNOx排出量の低減を可能としました。さらに、当社独自技術である「管巣燃焼方式」(特許技術)を組み合わせることにより、水素専焼及び水素混焼においては環境基準値を下回る業界トップクラスのNOx排出レベル(実測40ppm、O2=0%換算)を達成しました。また、今後はヒラカワの得意とする潜熱回収技術とも組合せ、更なる高効化とCO2削減を実現するモデルの開発にも取り組んでまいります。

温水器に関しては、ヨーロッパで導入が検討されている水素と天然ガスを混合した燃料ガスを日本でも使用可能とした製品をリリースします。また、従来都市ガス13A仕様の潜熱回収温水器と同等の国内トップクラスの効率105%と低NOx排出を実現しながら、水素混焼による更なるCO2削減を実現した国内初の潜熱回収型温水器となります。
当社は、カーボンフリー社会の実現に向けて、今後もボイラでの水素利用の促進に貢献してまいります。

◆蒸気◆水素混焼貫流ボイラJSN-HMシリーズ

「CO2削減」、「水素社会対応」、「小型化」を実現する蒸気ボイラを目指し、ヒラカワの独自技術である管巣(JAFI)燃焼方式を進化させ、都市ガスと水素混焼の適応能力の高い小型貫流ボイラを開発しました。



燃料 (容積比): 都市ガス13A + 水素 : 50% + 50%
CO2削減率   346.7 t-CO2/年 
※CO2削減量は、以下の条件で当社従来機種(燃料:A重油焚き)と比較して算出しています。
[運転条件] 運転時間:16h/日、300日/年 負荷率:50%
効率  96%(低位発熱量基準)    NOx  40ppm(O2=0%換算、実測値)
ラインアップ  JSN-2000HM ・換算蒸発量 2000kg/h

◆温水◆水素混焼潜熱回収温水器UG2-HMシリーズ

既に多くの納入実績を持つ潜熱回収温水器UltraGasシリーズが2024年4月にUltraGas2としてリニューアル発売し、同時に、UG2-HMとして水素混焼シリーズをリリース。
潜熱回収+水素の利用により、更なる地球温暖化防止対策に寄与します。

燃料 (容積比): 都市ガス13A + 水素 : 80% + 20%
CO2削減率   240.4 t-CO2/年 (UG2-1550HM)
※CO2削減量は、以下の条件で当社従来機種(燃料:A重油焚き)と比較して算出しています。



[運転条件] 運転時間:16h/日、300日/年 負荷率:50%
効率  105%(低位発熱量基準)    NOx  30ppm(都市ガス13A、O2=0%換算、実測値)
ラインアップ  UG2-150HM~UG2-1550の計8機種 ・缶体出力 127~1315kW
        ※UG2-1300HM、UG2-1550HMは、2024年秋リリース予定です


株式会社ヒラカワについて

社名: 株式会社ヒラカワ
本社所在地: 大阪市北区大淀北1丁目9番5号
代表: 代表取締役社長 平川 晋一
事業内容: 製造業
設立: 1912年4月
事業内容: ボイラ及び周辺機器の開発、製造、販売、メンテナンス
HP:https://www.hirakawag.co.jp


以上
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