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2024年05月04日(土)

SixTONES、“ド派手バイブスぶち上げライブ”完走 全34曲でドームを“支配”【ライブレポート】

SixTONESドームツアー『VVS』より
SixTONESドームツアー『VVS』より
 6人組グループ・SixTONES(ジェシー、京本大我、松村北斗、田中樹、高地優吾※高=はしごだか、森本慎太郎)が22日、東京ドームでコンサートツアー『VVS』(バイブス)の最終公演を開催。約3時間でアンコールを含め、全34曲を熱唱した(※以下、本編の内容を含む)。

【ライブ写真】「こっから」で更なる飛躍を誓ったSixTONES

 同公演は、4枚目アルバム『THE VIBES』をひっさげ、2月からスタート。自身初の4大ドーム(大阪、福岡、愛知、東京)を完走し、計10公演で約51.5万人を動員した。公演名には、ダイヤモンドの透明度のグレードを表し、高級・効果という意味も持つ「VVS」を、アルバムタイトルと絡め、「SixTONESの『VIBES(熱量・雰囲気)』はVVS(一級品)」であるという意味が込められている。

■メンバー命名“ロックレーン”から登場 アーティストでありアイドルである唯一無二の存在感

 オープニングでは、“6色”の光に包まれる中、グループ初の360度ステージから6方向に長く伸びたアームの先端に設置された“ロックレーン”から登場。“殻”をやぶってメンバーが姿を見せると、会場は冒頭から“バイブス”最高潮の大歓声で盛り上がった。“ロックレーン”は、音楽ジャンルの「ROCK」、グループ名の由来である“石=(ストーン)”の「ROCK」、SixTONESの“Six”を表す数字の「6(ろく)」などに「クレーン」を掛け合わせたメンバーによる造語となる。

 1曲目は、アルバムのリード曲「アンセム」。“ロックレーン”で高くまで持ち上げられた6人が、迫力たっぷりのバンドサウンドに乗せ、ラップを重ねた。自然と体が熱くなるようなパワーが宿っている楽曲を、“ロックレーン”が揺れるほどの熱を込めて歌い、一気に同公演の世界観に引き込んだ。

 早くも大歓声のドームに高地は「ヘイ、東京!ラストだぞ!声出せるか!もっと!最高に楽しんでいけ!」と呼応。「Rollin’」「Outrageous」「ABARERO」と曲を追うごとに、客席とメンバーの“バイブス”がぶつかり合い、高め合っていくようなステージを披露した。確実な歌唱力と熱いパフォーマンスといったアーティストの一面、表情をコロコロと変えるメンバーがスクリーンに抜かれるたびに歓声が漏れるアイドルの一面を余すところなく見せ、唯一無二の存在感を示した。

 オープニング4曲でドームを“支配”したSixTONESは、ジェシーから順にあいさつ。「Hey!Hey!TOKYO DOME!」と呼びかけたジェシーは「どうも!ジェシーのSixTONESです。逆だね!」「右向き、左向き、ムッキムキ」というなじみのパターンをなぞりつつ、「騒ぐ準備、できてるかい!ストレス発散しにきたんだろ!ぶちかまそうぜ!」とさらなる火を注いだ。

 続いて、京本は「おっはようございまーす!いやー、きょうもいい天気ですよね。って、東京ドームかい!」と、カンテレ・フジテレビ系火ドラ★イレブン『お迎え渋谷くん』で自身が演じる主人公・“渋谷くん”の名シーンを再現。松村は、二宮和也(嵐)から受け継いだ「いらっしゃいませ!」を踏襲した。森本はBGMに合わせてリズムを刻み、一体感を生み出した。

 高地は「SixTONESがバンド連れて来たぞ!」と自身初となる「生バンド演奏」をアピールし、「360度死角なしのSixTONESの音楽聞いて帰ってください」と呼びかけ。耳に手を当て、声をあおる田中は「お前らそんなもんだっけ?まだ出るよね?後半のこととか考えちゃってる?」と盛り上げ、「360度上から下まで誰1人気を抜くなよ。その調子で最後までお前らと俺たちの最上級の“バイブス”ぶつけ合っていこうぜ」と口角を上げた。

■「神秘的」「幻想的」「青春感」「フリーダム」多面的な魅力も

 センターステージのリフターを活用して披露した「Hysteria」では、6人それぞれが神秘的な美しさを発揮。官能的なパフォーマンスを繰り広げ、吸い込まれるようなステージで、ぶち上がった“バイブス”をギュッと寄せつけた。華麗なマイクリレーをものにした「君がいない」、洒脱なベースラインに合わせ、脱力感あふれるダンスで魅了する「Alright」と続き、ドラマティックなバラード「House of Cards」では、噴水が沸き上がる幻想的な空間で包み込んだ。6人で繰り出す美声に客席からは歓声と拍手が送られた。

 京本と森本のユニット曲「希望の唄」は、名の通り希望に満ちたステージに。楽しそうな笑顔で向き合った2人は、ラストに青春感あふれる抱擁を交わした。多幸感ただようステージのまま、6人はトロッコに乗って「“Laugh” In the LIFE」「フィギュア」「PARTY PEOPLE」「S.I.X」を歌いながら観客の近くへ向かった。「カメラ、付いてくんな、お前!」と叫んだり、高地にいきなり話を振ったり、あいさつをする高地をいたずらな顔で阻むなど、フリーダムな田中の姿もあった。

 センターステージに戻ると、スモークがかかる中「DRAMA」をパフォーマンス。一挙手一投足に、歓声が上がった。ファーストカットのクールな田中、ジェシーの情熱のこもったパフォーマンス、松村の低音と湿度の高いウイスパーボイス、森本の脱力感がありながらも力強いダンス、大胆にはだけさせた高地など、それぞれが自身の魅力を最大限に提示した。

 前半ラストの楽曲は「JAPONICA STYLE」。デビュー前からの代表曲である同楽曲では、確実に広がった”声”の幅を見せた。桜を彷彿(ほうふつ)させるような吹雪が舞う中、はかなさがありながらも、強く美しい姿で魅了した。

■クールなステージから一転「楽屋トーク」 おふざけにも全力な姿に感動秘話も飛び出す

 MCは京本の「嫌なんだけど」から発展。同公演の前半の流れを2度とできないことが、さびしいという京本の「(前半の楽曲を)もう1回やらない?」から派生して、森本が「PayPayダンス」を披露することに。スモークが送られ、スポットライトに照らされ、赤と白のペンライトに包まれ、センターステージのリフターが上がり、光線まで活用した即席とは思えない豪華な演出で完璧にダンス。おふざけにも全力な6人の姿を見せた。

 その後も、自ら「楽屋トーク」と語るほどのラフなトークを展開。ジェシーや森本からの「怒ってる?」に田中が「怒ってない!」と返すお決まりのパターンや、ものまねをしたところリフターが上がってしまった京本の1人MC、松村の“会話”ならぬ“トーク披露”、サングラスをかけると“入って”しまう高地の「水レポートチャレンジ」、森本による“PayPayダンス”、笑いすぎてツッコめなくなる田中など、『SixTONESANN(SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル)』(ニッポン放送)を彷彿(ほうふつ)とさせるトークで盛り上げた。

 そんな中、登場する際に入る箱の内側に「10公演お疲れさま。来年は北海道も連れてってね。最後、かましていってね」といった張り紙があったという感動秘話も。森本が「12球団ツアーがしたい」と夢を語る場面もあった。

■まさに「音楽の英才教育」 “五線じゃ足りない”音色奏でる

 MC後は「アコースティックステージ」として「Call me」と「マスカラ」をしっとりと歌い上げた。同グループが誇る“五線じゃ足りない”美しい“音色”とエッジの効いたラップが彩りを加えた。

 ステージに残った田中と松村は「マジのラストだもんね~」としみじみしながら“フリートーク”。「そういえばこの間さ」と自然な流れで“SixTONESANNイズム”があふれながらも、90年代テイストが香るユニット曲「スーパーボーイ」を披露。俳優としても活躍する2人ならではの感情のこもった歌唱で盛り上げた。

 その後も「NEED YOU」「TOP SECRET」「WHY NOT」と加速。MCで「音楽の英才教育」と田中が語った通り、流行の音を取り入れつつ、“SixTONESらしさ”に昇華させた楽曲を続けて披露した。ジェシーと高地のユニット曲「Blue Days」は、それぞれの優しさが重なった歌声で聞かせた。チルなR&Bだが、会場が赤と黄色に染められたこともあって、灯火のようなステージとなった。

■ド派手なデコトラでドームを周回 豪華な炎に負けない“何一つ譲らない”パフォーマンス

 続けて、同グループの真骨頂ともいえる“ブチあげソング”3連発ステージへ。ド派手なデコレーショントラックに乗ったSixTONESがフックの強いエレクトロな「DON-DON-DON」で“入場”。「teamSixTONES」とともに大切に育ててきた「RAM-PAM-PAM」ではイントロがかかった瞬間、ひときわ盛り上がった。EDMの要素を盛り込んだ「Bang Bang Bangin’」では、ハイスピードな四つ打ちという難しい楽曲ながら、SixTONESとTeamSixTONES(ファン、SixTONESに関わる人の総称)が息をひとつに合わせた。豪華な炎、火花、火薬に一切負けないパフォーマンスとリアクションで包み込んだ。

 そして、熱量はそのままに覇王感あふれる「Something for Nothing」「Telephone」を披露。“何一つ譲らない”強い意志を掲げながら、炎に囲まれながら叫ぶ姿は、まさにRock。ジュニア時代から厚みが幾重にも増した「Be crazy」のイントロではジェシーが「いつもいい景色をありがとう」と感謝し、「これからも俺たちについて来られるか!」と呼びかけていた。

 ロックな世界観から変わって、「Seize The Day」では、同グループのさらなる魅力のひとつとなる壮大なメロディーを奏でた。京本と松村のハモリパートでは、サムズアップをしながらほほ笑み合い、美しいハモリを重ねるなど、絆の強さを見せつける場面もあった。

 本編ラストは、ドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)主題歌の『こっから』。TeamSixTONESで「Let it fire!」と声を重ねて、次のステージへの勢いをつけた。

■新曲「音色」初披露 ツアースタッフから愛あるメッセージも「TeamSixTONESって最高だね」

 アンコールの声に再登場した6人は、「Good Luck!」「この星のHIKARI」「WHIP THAT」を縦横無尽に周りながら披露。客席に降りた京本がステージに戻る際、松村が手を引いて支えるという場面もあった。

 3曲歌い終えた後、ジェシーが「騒げたかい!全部出し切れたかい!ストレス発散できたかい!」と呼びかけると、京本が「足りないね」とニヤリ。「5月1日発売の曲、やって出し切ろうぜ!」とグループの結成日である5月1日にリリースする新曲「音色」を初ライブパフォーマンス。京本が主演を務める、カンテレ・フジテレビ系火ドラ★イレブン『お迎え渋谷くん』の主題歌となっている同楽曲は、大切な人や仲間との絆を歌っている。

 最後は、6人で肩を組んで集まり、今年のリーダー・ジェシーによる「ありがとうございました。引き続き、SixTONESの応援よろしくお願いいたします。こぶしを上にあげていきますよ。『ズドン』」で締めた。

 すると、モニターにツアースタッフから「お前らがどうしてもやりたいって言った360度ステージは楽しめたか?お客さんのVVSは感じられたか?まぁ相変わらずMCはなげぇし、つまらねぇ時もあったけど最高に楽しめたよ!また一緒にツアーやろうね!大好きだぞ!!」とサプライズでメッセージが送られた。

 6人は「TeamSixTONESって最高だね」「帰りたくねぇな」「いつか5大ドームやれたらいいよね」「もっと上に行くでしょ」と名残惜しみながら、帰路についた。“音楽”ですべてを伝えきったSixTONESは、そのまま降壇。ジェシーの「本日の公演はこれにて終了しました。気を付けて帰らないとぶん殴ります」とお茶目な規制退場アナウンスの物まねで愛らしく幕を閉じた。

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