和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年01月29日(水)

田辺第九、最後の演奏会 40年の歴史に幕

「歓喜の歌」を歌う田辺第九合唱団と田辺中学校・田辺高校合唱部(8日、和歌山県田辺市新屋敷町で)
「歓喜の歌」を歌う田辺第九合唱団と田辺中学校・田辺高校合唱部(8日、和歌山県田辺市新屋敷町で)
 第34回田辺第九演奏会が8日、和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館で開かれた。997人が来場。関西フィルハーモニー管弦楽団の演奏やプロのソリストとともに市民ら234人による「歓喜の歌」が会場に響き渡った。今回が最後の公演。中断の時期を含め40年の歴史に幕を閉じた。

 市教育委員会と田辺第九の会主催、紀伊民報と市文化協会後援。

 第1回は1979年にあり、それから8年後の第2回から毎年続いていた。出演する田辺第九合唱団員の高齢化や指導者の引退などにより今回の公演で終了となった。最後の公演に参加した一般団員は第1回に次いで多い200人だった。

 演奏会は、指揮が村上寿昭さん、ソリストは田辺市出身の榎本桂子さん(ソプラノ)ら4人が務めた。管弦楽団によるベートーベンの序曲「命名祝日op.115」で開幕し、続いてベートーベンの「交響曲第9番ニ短調op.125『合唱付』」が演奏された。

 第4楽章の歓喜の歌では、合唱団と田辺中学校・田辺高校合唱部も加わり、迫力の歌声で観客を魅了した。演奏が終わると観客から「ブラボー」という声が上がり、ソリストや管弦楽団が退場するまで拍手が鳴りやまなかった。

 娘と夫が参加した田辺市龍神村小又川の正木覚子さん(46)は「多くの人の歌声と、オーケストラのハーモニーが素晴らしく、指揮もすごかった。伝統の一幕に立ちあえて良かった」と話した。

 長年合唱を指導してきた原盾二郎さん(83)=田辺市朝日ケ丘=は「団員が一人も欠けることなく、一丸となって歌えた。第九は田辺市の文化の一つとして誇れる。立派に有終の美を飾ることができた」と感激した様子だった。

 田辺第九合唱団と田辺中学校・田辺高校合唱部は14日、大阪市で開かれる関西フィルハーモニー管弦楽団「第九」特別演奏会にも出演する。