和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年12月19日(金)

給食レシピ、万博で発表へ 「和歌山の食材を世界に」、和歌山県・南部高

生徒が考案した給食レシピを試食する、大阪調理製菓専門学校の森孝司校長代理(左端)=和歌山県みなべ町芝で
生徒が考案した給食レシピを試食する、大阪調理製菓専門学校の森孝司校長代理(左端)=和歌山県みなべ町芝で
大阪・関西万博で南部高校がプレゼンテーションする「給食レシピコンテスト」の料理
大阪・関西万博で南部高校がプレゼンテーションする「給食レシピコンテスト」の料理
 和歌山県みなべ町芝、南部高校食と農園科「調理コース」1年生24人が28日、自分たちで考えた給食レシピを、大阪・関西万博(大阪市・夢洲)のパビリオンで発表する。梅やミカンなど地元食材をふんだんに使った料理のレシピに仕上げており、生徒たちは「万博で世界の人たちに向けて発表できるのがうれしい。和歌山の食材をいろいろな人に知ってもらいたい」と意気込んでいる。

 大阪調理製菓専門学校(大阪府泉大津市)が主催する「給食レシピコンテスト」高校生部門の一環として取り組む。

 給食レシピコンテストの最終選考は来年1月だが、同専門学校が今月28日に万博会場で開く、高校生を対象にした地元食材の魅力を世界に発信するイベント「Z世代が描くフード革命」において、同コンテストの中間発表として南部高校といったエントリー校などがレシピのプレゼンテーションをする。

 同コンテストは「こども園の給食」をテーマに、地元食材を使った、給食にふさわしいメニューのグランプリを決める。園児が食べやすい子ども向けのメニューであること、作りやすさ、食欲をそそる見た目や彩りなどを審査する。

 南部高校の調理コース1年生は、5月から、6班に分かれて班ごとにレシピの考案に取りかかり、これまで試作と改良を繰り返してきた。6月24日には同専門学校の森孝司・校長代理(60)を招いて最終の試作とプレゼンテーションの練習をした。

 ミカンの皮を生地に練り込み、シロップ漬けにしたミカンをトッピングしたピザ、ミカン果汁などで下味を付けた唐揚げやチキン南蛮など、各班とも地元食材の良さを生かした献立を考えた。

 一品ずつ生徒から説明を聞き、試食した森さんは「どの料理も、園児が好む味付けにされている。野菜をペースト状にしたり刻んだりして、野菜嫌いの子でも食べられるように工夫されており、栄養バランスもいい。また、地元の食材を知ってもらいたいとの思いが、料理から伝わってきた」と講評した。

 校内選考の結果、同校の代表レシピは、具材に細かく刻んだ龍神シイタケを使い、ソースにミカンやモモ、梅シロップを使ったハンバーグ、トウモロコシのかき揚げ、わかめご飯に決まった。万博会場では、1年生全員でステージに上がり、代表レシピに選ばれた班のメンバーが、レシピの説明や料理に込めた思いなどを発表する。

 大橋凛さん(15)は「万博に行ったことがないので、自分たちが出場するという形で行けることがうれしい」と笑顔を見せた。


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