和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年06月02日(火)

キャンプや古道にぎわう コロナ拡大で屋外が人気、紀南

見頃を迎えた伏拝王子のシダレザクラをめでながら、熊野古道歩きを楽しむ観光客(21日、和歌山県田辺市本宮町伏拝で)
見頃を迎えた伏拝王子のシダレザクラをめでながら、熊野古道歩きを楽しむ観光客(21日、和歌山県田辺市本宮町伏拝で)
多くの家族連れでにぎわうキャンプ場(21日、和歌山県田辺市本宮町川湯で)
多くの家族連れでにぎわうキャンプ場(21日、和歌山県田辺市本宮町川湯で)
 新型コロナウイルスの感染拡大が心配される中の3連休、和歌山県紀南地方のキャンプ場や熊野古道、公園などは多くの家族連れでにぎわっている。感染リスクが低いとされる屋外スポットが注目されている。

 田辺市本宮町の川湯温泉近くにあるキャンプ場「木魂の里」では3連休初日の20日、約100組の利用があり、ほぼ満杯になった。キャンプ場の担当者は「コロナの影響で利用は例年より増えている。屋外は安心ということで、京阪神からの家族連れや友人のグループが多い」と話す。

 串本町樫野の「南紀串本リゾート大島」では、90組利用できるキャンプ場が20、21日とも予約で満杯。前年に比べてもやや多い傾向で、春休みの予約も順調に入っている。リピーターはもちろん「都会の公園より自然の中で」と話す新規客も多いという。

 山深い自然の中で楽しめる熊野古道も人気の的になっている。

 田辺市本宮町の熊野古道では21日午前8時45分ごろ、人気コースの出発地点、発心門王子近くのバス停に止まった路線バスから25人が下車。ほとんどが日本人だった。

 大阪府吹田市から夫と訪れた女性(50)は「以前から熊野古道を歩いてみたいと思っていて今回が初めて。新型コロナウイルスの騒ぎの中、街中よりも自然の中の方が安心して楽しめる。目いっぱい楽しみたい」と笑顔で話した。

 兵庫県姫路市から妻と訪れた男性(54)は「せっかくの連休で、ここなら安全だろうと思い、川湯温泉に泊まって熊野古道を歩きに来た」。友人4人で訪れた東京都の女性(44)は「本当は旅行をするのはどうかと考えたが、皆で一緒に行ける機会がないので思い切って来た。今日は天気も良いし、神秘的な熊野で癒やされたい」と話した。

 熊野本宮観光協会によると、3連休は初日から、世界遺産熊野本宮館前の駐車場が午前中から満車になるなど、最近にはなかったほど多くの人が訪れているという。

 協会は「外国人の姿は少ないが、日本人が非常に多い。熊野古道は屋外なので、こういう時期でも安心して歩いてもらっているのではないか。大斎原(おおゆのはら)に続く御幸道は途切れなく人が歩いており、久しぶりににぎわいが戻ってきた」と話す。

 公園や風光明媚(めいび)な観光地にも人出があった。

 田辺市たきない町の新庄総合公園や白浜町の平草原公園では、小さな子を連れた家族連れや散歩で訪れた高齢者の姿が多く見られた。同町の千畳敷や三段壁などでは、県外ナンバーの車が目立った。
橋杭岩に撮影者ずらり


 串本町くじの川にある国の名勝・天然記念物「橋杭岩」では21日早朝、日の出を見ようと、100人を超える写真愛好者らがずらりと並んだ。多くは都市部など県外からの来訪とみられ「これだけ多いのは久しぶり」と、地元の写真愛好者を驚かせた。

 午前6時ごろ、水平線から姿を現した太陽は、光の屈折で変形して見える「だるま朝日」となって、訪れた人を歓迎するかのよう。夜中から天の川を撮影し、日の出を迎えたという兵庫県尼崎市の男性(33)は「いろいろと自粛ムードだが、屋外なら大丈夫だろうと思って撮影に来た。良い写真が撮れてうれしい」と話した。