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夕景求め多くの来訪者 和歌山県の絶景写真スポット「天神崎」

写真撮影のため連日多くの観光客が訪れている天神崎(和歌山県田辺市天神崎で)
写真撮影のため連日多くの観光客が訪れている天神崎(和歌山県田辺市天神崎で)
 和歌山県田辺市の天神崎は、絶景の写真が撮影できるスポットとして知名度を上げている。3年半ほど前に会員制交流サイト(SNS)で全国に広く知られるようになったのがきっかけだ。「一時的なブームで終わるのでは」とみる人もいたが、現在も客足は衰えておらず、連日、夕方になると多くの人が訪れている。

 平らな岩礁が広がる天神崎は、磯の潮だまりが水鏡になって上下対称の風景を映し出す。南米ボリビアにあるウユニ塩湖のような写真が撮影できることから「和歌山のウユニ塩湖」と呼ばれることもある。観光客は、岩礁でジャンプしたり、傘を手にしたりして、にぎやかに撮影を楽しんでいる。

 市観光振興課によると、天神崎でウユニ塩湖のような写真が撮影できることは、一部のカメラマンの間で知られていたが、写真共有アプリ「インスタグラム」などのSNSで発信され、有名になった。現在も多くのメディアが取り上げており、北海道や大阪府などからのバスツアーも組まれている。

 天神崎でほぼ毎日、写真を撮影しているという杉野享さん(64)=田辺市=は「8年前には、ほとんど人はいなかったが、3年半ぐらい前から増えてきた。多い日には一度に100人ぐらいが撮影している。コロナ前には香港や台湾などの海外からも人が来ていた。地元にとっては良いことだと思う」と話した。

 友人と一緒に訪れた海南市の20代女性は「前から来たいと思っていた。今日撮った写真には大満足。また来たい」と笑顔だった。

 天神崎では、その日の天候や時間によって異なる景色が撮影できることから、何度も通って撮影している人もいる。田辺観光協会は、絶景写真が撮影できる時間帯などについての問い合わせが多いことから、ウユニ塩湖のような景色が見られる条件や時間帯をホームページに載せている。

 同課の佐向大輝主査は「現在の人気が、天神崎の自然の魅力を知ってもらうきっかけになればと思っている。一時のブームに終わらせないようにするとともに、訪れた観光客に街中へ足を運んでもらえる方法を考えていきたい」と話している。

■事故には注意

 写真撮影に夢中になっている間に、潮が満ちて岩礁に取り残されたり、海に落ちたりする危険があるとして田辺海上保安部などは、観光客に注意を呼び掛けている。

 保安部によると、20年8月、東京から観光で訪れていた20代の女性2人が、潮が満ちていることに気付かず、陸上に帰れなくなって警察に連絡。消防隊員が無事救助した。

 保安部の下須弘文交通課長は「天神崎では干潮と満潮の差が最大約2メートルある。潮が満ちている時に深みに足を落ち込ませたら、命を落とす可能性もある。磯の危険性を認識した上で、観光に来てもらいたい」と話している。

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