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露地産の紀州うすい収穫始まる 低温で不作傾向

露地産のウスイエンドウを収穫する農家(12日、和歌山県みなべ町山内で)
露地産のウスイエンドウを収穫する農家(12日、和歌山県みなべ町山内で)
 和歌山県特産のブランド「紀州うすい」で知られるウスイエンドウの収穫が、ハウスに続き露地でも始まった。みなべ町や印南町が主産地で、5月上旬まで続く。今季は冬場の低気温の影響で平年より遅く始まり、不作傾向だという。


 日高地方は全国有数のウスイエンドウの産地で、みなべ町では日本一の梅に続いて栽培が盛ん。収穫は毎年、ハウス産が12月から始まり5月まで続き、露地産は3月下旬から加わる。JA紀州みなべ営農販売センターによると、みなべいなみ豆部会所属でウスイエンドウを露地栽培している農家は127軒あり、畑の面積は計約12ヘクタール。

 みなべ町内での露地栽培は山内地区が多く、とりわけホテル&リゾーツ和歌山みなべ近くのパイロットは寒さの影響を受けにくく、畑が広がっている。

 このパイロットに畑がある同町晩稲の木下格一さん(72)は今月初めから、家族ら8人で毎日のように収穫している。平年より1週間ほど遅く始まり、実は小さいという。「1、2月に気温が低かったのが影響しているとみられ、いつもの年ならLサイズが多いが、今年はMサイズが多い」と話す。いまの状況なら、収穫量は平年の3割減とみているが、今後、気温が高くなることで実太りが進むことを期待している。

 木下さんは梅主体の農家だが、20年以上前からウスイエンドウも栽培するようになった。「エンドウは春が旬。露地産は皮がやわらかく、味がしっかりしておいしい」と胸を張る。

 収穫されたウスイエンドウはJAを通じて関西や中京の市場に出荷されている。とりわけ関西では「豆ご飯」で親しまれる。焼いたり、ゆでたりしてもホクホク感が味わえ、人気だという。

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