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江住小が150年の歴史に幕 すさみ町、閉校式で別れ惜しむ

約200人が出席した江住小学校の閉校式(26日、和歌山県すさみ町江住で)
約200人が出席した江住小学校の閉校式(26日、和歌山県すさみ町江住で)
 児童数の減少などのため3月末で閉校する、和歌山県すさみ町の江住小学校で26日、閉校式があり、150年にわたって地域の子どもたちを見守り続けた学びやの歴史に幕が下りた。在校児童や卒業生、教職員、住民ら約200人が出席し、別れを惜しんだ。

 江住小は1873(明治6)年3月に開校し、今年で創立150年。1948(昭和23)年度にピークの349人だった児童数は徐々に減少し、2021年度以降は1人だった。来年度からは周参見小に統合する。これで、町内の学校は周参見小、周参見中の小中1校ずつになる。

 式典では関係者があいさつをしたほか、皆で校歌や「ふるさと」を斉唱した。

 在校生の山形光さん(3年)は「ここにはみんなの思い出が詰まっている。お日さまの光できらきら輝く海が見えるこの学校が自慢です。ありがとう江住小学校、さようなら江住小学校」と呼びかけた。

 山口仁美校長は、地域が教育に力を注いできた歴史に触れ「その伝統や思いを受け止め、これからも教育の大切さを引き継いでいきたい。子どもたちはこの学校を誇りに思い、立派に羽ばたいてくれると思う」と語った。

 坂本祐二教育長は統合までの経緯を説明し、最後の児童となった山形さんの成長や頑張りをたたえた。周参見小の代表児童として訪れた児童会副会長で4年生の柳本ひなのさんがあいさつし、山形さんを歓迎する気持ちを伝えた。

 今後の校舎利用については、岩田勉町長が式辞の中で「江住区の活性化に役立つよう努める」と述べた。

 式典後は、創立150年と閉校を記念した行事もあった。卒業生が子どもの頃の思い出を披露し、母校への思いを語ったほか、記念DVDの上映、閉校記念碑の除幕、餅まきがあった。
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