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熊野、初戦突破ならず 全国高校ラグビー

熊野―中部大春日丘 敵陣深くに攻め込む熊野(28日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で)
熊野―中部大春日丘 敵陣深くに攻め込む熊野(28日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で)
 第100回全国高校ラグビー大会は28日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で1回戦があり、和歌山県代表の熊野は中部大春日丘(愛知県)に0―78で敗れた。7年ぶり13回目の花園出場で目標の初勝利はならなかった。

 熊野は、体格やスピードで上回る中部大春日丘に試合開始直後から立て続けにトライを奪われた。前半終了間際には敵陣深い位置でのラインアウトからモールを組んでゴールライン手前まで迫ったが得点には至らず、0―40で折り返した。

 後半も相手の勢いを止めることができず、2人掛かりのタックルをはじき返されるなど個々のパワーや巧みな技術に苦戦し、38点を奪われた。それでも熊野の選手たちは最後まで元気に声を出して食らいつき、持ち味を出した。

 熊野の瀬越正敬監督は「全国で戦えるフィジカルとディフェンスの強化にできる限りの時間で取り組んだが、それでも相手が上回った。局面ではしっかり体を当ててよく戦ってくれた。選手たちには感謝したい」と、健闘をたたえた。

 大会は新型コロナウイルス対策のため無観客で開かれている。1回戦は通常より5分少ない25分ハーフで試合があった。

■大舞台で熊野らしさも

 熊野の選手は3年生10人、2年生5人。2、3年生全員が先発メンバーに入り、最後まで戦った。佐久間流夏主将(3年)は「県大会では無失点で抑えて守りに自信を持っていたが、全国の壁はすごく大きかった。目指している高みが全然違うと感じた。点差は開いたけど最後まで熊野らしく元気に終われた」と、涙を拭った。

 中部大春日丘は8年連続の花園出場。全国の壁は厚かったが、熊野は果敢にタックルを仕掛けるなど堂々と戦った。

 熊野の控えメンバーは全員1年生。佐久間主将は「1年生は体格の大きい選手がそろい、2年生も花園を経験したことは大きい。今日の悔しさと全国の壁を理解した上で、新チームが頑張ってほしい」と、後輩たちにエールを送った。

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