和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年03月08日(月)

熊野本宮大社で消火訓練 文化財防火デー前に

備え付けの放水銃を使い、本殿に水をかける訓練の参加者(22日、和歌山県田辺市本宮町で)
備え付けの放水銃を使い、本殿に水をかける訓練の参加者(22日、和歌山県田辺市本宮町で)
 第67回「文化財防火デー」(1月26日)を前に、和歌山県田辺市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社で22日、消火訓練があった。今年はコロナ禍のために規模を縮小し、大社の職員でつくる自衛消防隊のみで取り組んだ。

 文化財防火デーは、1949年1月26日に、現存する世界最古の木造建造物である法隆寺(奈良県斑鳩町)の金堂が炎上し、壁画が焼損したことに基づいて制定。毎年この日を中心として、災害から貴重な文化財を守るための訓練や立ち入り検査などが各地で行われている。

 訓練は例年、消防関係者も参加して放水などをしているが、今回は立ち会いの下、大社の自衛消防隊約20人で実施。宝物殿奥の山林から出火したとの想定で、大社職員が消防へ通報して初期消火のための放水に取り組んだり、宝物殿から文化財に見立てた箱を運び出したりした。また、檜皮(ひわだ)ぶき屋根の本殿を守るため、備え付けている放水銃を使って水を掛けた。

 訓練後、田辺消防署本宮分署の田野直分署長は「世界遺産を守るため、これからも火災予防や訓練の継続をお願いしたい」と講評。九鬼家隆宮司も「大事な文化財をお預かりしているという意識をあらためてしっかりと持ち、これからも守っていきたい」と話していた。