和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年05月19日(日)

古座川町が集団接種終了 人口の8割がワクチン2回

ワクチン接種を終えて待機する町民ら(22日、古座川町川口で)
ワクチン接種を終えて待機する町民ら(22日、古座川町川口で)
 新型コロナウイルスの感染が全国的に拡大する中、和歌山県古座川町は22日、4月下旬から取り組んでいたワクチンの集団接種を終えた。この日までに町人口の8割近くが2回接種。町の担当者は「とりあえず節目を迎えることができた」と話しており、今後も引き続き接種に対応するほか、ワクチンの効果を高めるために注目されている「3回目」への準備も視野に入れている。


 町健康福祉課によると、同町では4月下旬に「施設内でのクラスターを防ぎたい」などとして高齢者施設の入所者を対象に集団接種をした上で、5月6日から一般の高齢者を対象にスタート。7月16日に集団接種を終えた。

 また6月18日からは教員や保育士らを対象とした優先接種を始めた上で、7月21日から一般町民(12~64歳)を対象とした集団接種に取り組んでいた。

 同課によると、同町の人口は7月1日現在で2557人。ワクチンを2回接種した人数は、高齢者が91・8%に上る1261人で、12~64歳の一般町民は71・6%の750人。町民全体では78・6%になるが、同課の巽寿久課長は「2回接種しても感染する恐れはあるので、今まで通り感染予防に努めていただきたい」と呼び掛ける。

 一般町民対象の集団接種の最終日、接種会場となった同町川口の明神診療所を訪れていた同町高池の山本博さん(42)は「2回目を打ててほっとした。なかなか接種が進んでいないところもある中、こういう時は規模の小さな自治体の方がスムーズ」と話した。

 町では今後、集団接種でワクチンを打てなかった人が受けられるよう、明神診療所などで対応していく予定。余剰ワクチンの扱いについては新宮保健所に相談した上で、近隣自治体に回す計画という。

 西前啓市町長は「町民の皆さんのご理解を頂きながら、担当部署をはじめ職員総出で、社会福祉協議会の皆さんにも協力していただいて取り組み、特段問題なく集団接種を終えることができて感謝している。現在言われている3回目のワクチン接種についても、国の方針が決まり次第すぐに対応できるよう準備していきたい」と話している。