和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年04月26日(金)

甘い「川中の柿」収穫 田辺市上秋津

富有柿の「川中の柿」を収穫する笠松泰充さん(8日、和歌山県田辺市上秋津で)
富有柿の「川中の柿」を収穫する笠松泰充さん(8日、和歌山県田辺市上秋津で)
 和歌山県田辺市上秋津で、地元農家が「川中の柿」と呼ぶ富有柿を収穫している。栽培している農家は少ないが、奇絶峡から吹く冷たい風を受け、糖度が高く甘いのが特徴。地元の産直店などで販売されている。

 農家の笠松泰充さん(81)は7アールの畑で40~50本ほどを栽培しており、8日から収穫を始めた。12月中に収穫して、地元の産直店に出荷する。今年は日照りが続いたため、実の肥大が進まず小ぶりという。

 笠松さんの家では昭和の初めごろから栽培し、今ある木は20年ぐらい前に植えた。

 北海道や東京の人にも販売するなど、楽しみにしてくれる客もいる。一方で、木が大きくなり、自分の年齢的に管理が大変になってきたため、今年の収穫を最後に木を切るつもりだという。

 笠松さんは「切るのは『もったいない』と言われ、寂しい気もするが、年なので見切りをつけたい。何本かは残すかもしれないが、梅に植え替えるつもり」と話した。