和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2022年05月23日(月)

国内レタス発祥の地で収穫最盛期 和歌山県すさみ町

レタスを収穫する農家の矢形孝志さん(和歌山県すさみ町で)
レタスを収穫する農家の矢形孝志さん(和歌山県すさみ町で)
矢形さんが考案した「めじろすし」
矢形さんが考案した「めじろすし」
 日本でのレタス栽培発祥地として知られる和歌山県すさみ町で、レタスの収穫が最盛期を迎えている。近年は「地産地消」をアピールし、地域で販売する農家も増えている。


 JA紀南によると、管内では白浜町の富田や日置地域、すさみ町の農家約40戸が、計約9ヘクタールで栽培している。収穫は11月中旬ごろから始まり、2月末ごろまで続く。

 ほとんどが水田の裏作として栽培されており、すさみ町出身の田辺市目良、矢形孝志さん(53)は太間川地区の約10アールで栽培。昨季は4千玉を生産、今季は5千玉を計画している。地産地消に対する思い入れが強く、白浜町や田辺市の宿泊施設、すさみ町内の飲食関係の店舗などに出荷している。

 9月に定植したが、今季は雨が少なかったり、気温が低い日が続いたりで、栽培管理には苦労している。

■レタスで「めじろすし」

 矢形さんは、レタス栽培発祥の地、すさみ町や紀南地方のレタスを盛り上げたいと、PRにも力を入れている。今季は、すさみのレタス栽培発祥80周年として、地元宿泊施設と連携し、サイクリングで畑に来てもらってレタスを収穫し、持ち帰って宿泊施設で食べてもらうツアーを企画した。

 さらに母親が作っていたレタスの漬物を使って巻いた「めじろすし」も考案。イベントで無料で振る舞って試食してもらうなどしている。

 作り方はレタスの軸や梅干し、かつおぶしをめんつゆであえて白ご飯に混ぜ、レタスの漬物で包む。口に頬張るとシャキ、シャキと音を立てて食感が良く、甘みもある。色や大きさがメジロと似ていることに加え、町や県の鳥がメジロであることもあって「めじろすし」と名付けた。ゆくゆくは販売することも考えているという。

 矢形さんは「かつてに比べると生産者は減ったが、ここまで(産地を)つないでくれた先人に感謝している。その人たちの思いを引き継いでレタス栽培を盛り上げたい。最近は、すさみ町が栽培発祥の地ということを知らない人も多いので、紀南のレタスが広く知られるように」と話している。