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2024年04月27日(土)

勝負の夏、堂々行進 高校野球和歌山大会が開幕

開会式で入場行進する紀南地方の選手ら(12日、和歌山市の紀三井寺球場で)
開会式で入場行進する紀南地方の選手ら(12日、和歌山市の紀三井寺球場で)
 第104回全国高校野球選手権和歌山大会(県高野連など主催)が12日、和歌山市の紀三井寺球場で開幕した。校内関係者が新型コロナウイルスに感染したとして、開幕試合を戦う予定だった新翔が前日に出場を辞退した。決勝は28日の予定。

 開会式では、外野芝生に各チームが整列し、内野に向かって前進した。選手全員で入場行進をしたのは3年ぶりとなった。

 大会委員長の高津亮・県高野連理事長が開会を宣言。智弁和歌山の岡西佑弥主将(3年)が優勝旗を返還した後、大会会長の中村憲司・県高野連会長があいさつした。

 選手宣誓は、田辺工業の山本悠翔主将(3年)が務めた。山本主将は「今現在もコロナ禍で苦しい思いをしている人がいる中で、野球を通して夢、希望、感動を届けたい。野球ができることに感謝し、たくさんの仲間と出会えたことに感謝し、和歌山を最高に熱い夏にすることを誓います」と力強く宣誓した。

 大会には出場39校(新翔含む)が参加。3校でつくる連合1チームを含めた37チームのトーナメント戦。開幕試合の南部―新翔は南部の不戦勝となり、12日は開会式だけが行われた。

 全試合有料で、観客を入れて開催。入場料は大人千円、中高生500円。一般客の上限は1試合につき2900人。


■新翔が出場辞退

 新翔は選手10人で大会に臨む予定だった。3年生は5人で、最後の大会でまずは初戦突破を目指して練習に励んでいた。マネジャーの女子3人も3年生で、グラブを着用してボール拾いをするなど人数の少なさを補っていた。

 新翔の宮井貴浩教頭によると、保健所と協議して、感染拡大防止の観点から11日に出場の辞退を決めた。宮井教頭は「生徒たちは目標に向かって頑張っていたので非常に残念。安全確保のためにやむを得ない判断だった」と話した。