和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年05月05日(日)

日本の名城模型20点展示 6月まで、上富田町の岩田公民館

岩田公民館で展示している、全国各地の名城の模型(和歌山県上富田町岩田で)
岩田公民館で展示している、全国各地の名城の模型(和歌山県上富田町岩田で)
 和歌山県上富田町の岩田公民館は、同館のロビーで「日本の名城作品展」を開催している。同町岩田ゆかりの作者による城の模型20点を展示しており、終了後は希望者に模型を譲る。展示は6月27日まで。

 岩田公民館によると、模型の作者は、岩田出身で昨年94歳で亡くなった故・吉田秀さん(御坊市)。中学校の事務員をしていた吉田さんは、マッチ棒や割り箸、つまようじ、松の樹皮など身近にある物を利用して、趣味で精巧な城の模型を作っていた。吉田さんの家族に展示を提案したところ、快諾してくれたため、保管していた模型を譲り受けて展示を始めた。

 会場では、和歌山城(和歌山県)や大阪城(大阪府)、姫路城(兵庫県)のほか、会津若松城(福島県)、岩国城(山口県)、首里城(沖縄県)など全国各地の城が並んでいる。天守や石垣、門などが緻密に再現されており、大きなものでは幅約90センチ、奥行き約80センチ、高さ約45センチの模型もある。

 展示が見られるのは、月~金曜の午前8時半~午後4時。模型を譲り受ける申込書も置いており、必要事項を記入して提出してもらう。希望者が多数の場合は、抽選する。

 公民館の担当者は「非常に繊細で、細部まで緻密に作られており、吉田さんの作品づくりに対する熱い思いが伝わってくる。一人でも多くの方に見てもらいたい」と話している。


■ 紀南交響楽団の演奏会

 岩田公民館は5月14日午後2時~2時50分、公民館の多目的ホールで紀南交響楽団による演奏会を開く。申し込みは不要で、入場無料。この日は日曜だが、午前8時半から午後4時まで公民館を開けるため、日本の名城作品展も見ることができるという。