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2024年05月06日(月)

【動画】「ごじろ」の日に古城梅を奉納 田辺市の生産者、熊野本宮大社で発展祈願

熊野本宮大社に奉納する古城梅を神職に手渡す那須豊平会長(右)=16日、和歌山県田辺市本宮町で
熊野本宮大社に奉納する古城梅を神職に手渡す那須豊平会長(右)=16日、和歌山県田辺市本宮町で
 果実の美しさから「青いダイヤ」とも呼ばれる和歌山県田辺市長野発祥の「古城(ごじろ)梅」の発展を願い、同地区などの生産者有志でつくる「長野古城梅振興会」(那須豊平会長、9人)が16日、同市本宮町の世界遺産・熊野本宮大社に収穫したばかりの古城梅を奉納した。

 古城梅は大正時代、長野の那須政右ヱ門氏が穂木を接ぎ木した中から生まれ、那須氏の屋号にちなんで古城梅と名付けられたとされる。主に梅酒や梅ジュースに使われる。

 同会では「ごじろ」の語呂合わせで毎年5月16日、本宮大社に古城梅を奉納している。この日の奉納奉告祭には会のメンバーや市職員、梅加工や神社関係者ら約20人が参列。前日夕方に長野で収穫した古城梅約3キロを奉納した。

 那須会長(74)は「コロナ禍前と同じように皆と一緒に参列できたことを大変うれしく思っている。今年の梅の作況は今のところ大変良好。本日は梅産業をけん引されている方々がお見えになっている。平素からの尽力に感謝申し上げるとともに、どうか梅製品のグローバル化に積極的な取り組みを」とあいさつ。九鬼家隆宮司(66)も「コロナ禍が収まりつつある中、一人でも多くの方に熊野に来てもらって、梅について知っていただきたい。梅は和歌山県の大事な顔。神社としても振興に協力していきたい」と話した。