和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年04月10日(金)

御利益求め70人参拝 「耳の地蔵さん」で例祭

たくさんのセミの抜け殻と穴の開いた木が供えられた耳の地蔵さん
たくさんのセミの抜け殻と穴の開いた木が供えられた耳の地蔵さん
約70人が参列した例祭(和歌山県古座川町添野川で)
約70人が参列した例祭(和歌山県古座川町添野川で)
 和歌山県古座川町添野川にある「耳の地蔵さん」で1月31日、例祭が営まれた。耳の病に霊験があると信仰を集めていて、町内外から約70人が参拝に訪れ「音がきれいに抜けるように」とセミの抜け殻、「耳がよく通るように」と穴を開けた木を供えた。

 「耳の地蔵さん」と地元で呼ばれている薬師如来像は、もともと現在地の下手約50メートルの場所にあったが、七川ダム(1953年着工、56年完成)の建設に伴い、弁財天像、如意輪観音石像、徳本上人石塔とともに現在地に移された。例祭は毎年、弁財天の祭りの日である旧暦の1月7日に営まれている。

 この日は、同町小川にある宝音寺の伊藤収工住職(70)が訪れ、それぞれの石仏の前で読経。参拝者は世話人の山本照一さん(83)から、セミの抜け殻などを受け取り、穴の開いた木に名前を書き込んで、地蔵の前に供えた。

 参拝後、地蔵前にある広場で山崎勝好添野川区長(70)らが餅をまいた。

 雨の日でも毎朝、仲間らと地蔵周辺の清掃をしたり、花を供えたりしている田中あい子さん(90)は「多くの人が来てくれてうれしい。地蔵の世話をさせてもらっているおかげで、病気にならず元気」と話した。