和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2020年08月04日(火)

有田病院が通常業務へ 新型肺炎で全員の陰性確認

済生会有田病院(和歌山県湯浅町)
済生会有田病院(和歌山県湯浅町)
 医師や入院患者らが相次いで新型コロナウイルスに感染した済生会有田病院(和歌山県湯浅町)について、県は25日、現在院内に勤務する職員や入院患者ら全員の検査が終了し、全員の陰性を確認したと発表した。これを受け、同病院が停止している外来診療や新規入院などの業務は、3月4日から再開できる見通しとなった。

 県内で初めて、同病院の男性外科医と男性入院患者の感染が13日に発覚した。県は院内感染を抑えるため、すぐに同病院に入院患者の退院を控えてもらい、患者の新規受け入れや入院患者への面会などを停止するよう要請。その上で、仁坂吉伸知事は「正常化」に向け、院内に感染者がいないことを明らかにするため、病院に関係する全員を検査する方針を打ち出していた。

 県環境衛生研究センターのほか、和歌山市や大阪府の協力も得て、医師や看護師ら職員、入院患者から、警備員、出入り業者らまで、優先順位を付けて検査。24日までの12日間で、関係者全員474人の検査を終えた。

 県はこれを受けて、院内に感染者がいなくなってから2週間、経過観察したのち「正常化」できる見通しを示した。

 仁坂知事は「済生会有田病院の正常化の入り口に来た。最初にすぐ決断をして、外来受け入れ停止などを要請したが、病院がそれを受け入れ、その中で最善を尽くしてくれたことが良かった。県内に広がっている懸念が無いことも証明され、いま和歌山県は感染の危険度は極めて低い」と話した。

 県内ではこれまで、13人の感染が確認されている。有田病院関係では外科医2人、入院歴のある患者3人の計5人。それ以外では家族ら濃厚接触者が6人、有田病院との接点が不明で肺炎症状があった1人、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で発熱患者への診療補助に従事した看護師1人。

 13人のうち、25日までに6人が回復し退院。一定期間、自宅待機をしている。一方、有田病院に入院歴がある70代男性については、退院基準である2回連続での陰性を確認したが、肺炎が重症のままであるため、感染症指定病院での入院を続ける。

 仁坂知事は、政府が25日に決定した基本方針を踏まえた対応についても述べた。県内のイベントについて「県内で感染が広がっていないという状況を念頭に、開催者が考えてほしい」といい、時差出勤については、県ではすでに制度を設けていて、職員に積極的な利用を促すという。