和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

高齢者向けワクチン接種 紀南で本格化へ

 新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種が、和歌山県紀南地方でも本格化しつつある。国は希望する高齢者への接種を7月末までに終える目標を掲げており、各自治体は迅速な接種に向けた対応に追われている。一部の会場では、予約時間より早く人が集まり混雑する場面もあったため「時間厳守」を呼び掛けている。

 14日までに田辺市では1368人が1回目の接種を終えた。65歳以上約2万4千人のうち、約1万8千人が接種を希望している。

 市の担当者は「これまで週末の集団接種のみだったが、クリニックなどによる個別接種も始まる。来月には水曜、木曜の休診時に接種に協力してくれる医師もいる。これから、接種できる人数は増えていくので、安心してほしい」と話している。

 白浜町では1247人、上富田町では999人、すさみ町では225人が1回目の接種を終えた。白浜町では予約受け付けの電話がつながりにくくなるなど混乱したが、接種は「スムーズにいっている」という。

 すさみ町では、順調に進めば、6月下旬には希望者全員が1回目を、7月中旬には2回目を打ち終えることになる。接種会場はすさみ病院(すさみ町周参見)で、江住地区や佐本地域からは、病院までの送迎にも応じている。

 スムーズな接種のため、田辺市が呼び掛けているのは予約時間に合わせた来場。市の担当者は「遅刻はもちろんだが、早過ぎるのも困る。2時間近く前に来場した人もいたが、早く接種できるわけではない。待機場所もないため、これから暑くなると熱中症も心配」と注意を促している。
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