和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2021年06月17日(木)

コロナ、新庁舎で論戦 田辺市長選、現新2氏が公開討論

和歌山県田辺市長選を前に、動画投稿サイトで配信されている公開討論会
和歌山県田辺市長選を前に、動画投稿サイトで配信されている公開討論会
 任期満了に伴う和歌山県田辺市長選(18日告示、25日投開票)を前に、立候補予定者による公開討論会が9日夜、オンラインで開かれた。出馬を表明している現職の真砂充敏氏(63)と、新顔で市民団体「市民オンブズマンわかやま」事務局長の畑中正好氏(69)が、新型コロナウイルス対策や新庁舎建設などについて論戦を繰り広げた。


 討論会は「白浜・田辺青年会議所」の主催。紀伊民報など後援。進行役は、和歌山大学の西川一弘准教授が務めた。

 新型コロナ対策としてウェブ会議システムを使って両陣営と中継をつなぎ、動画投稿サイト「ユーチューブ」で生配信した。動画は青年会議所のホームページからアクセスでき、25日まで閲覧することができる。

 発言要旨は次の通り(敬称略)。

【所信表明】

 真砂 市民や近隣自治体、県や国との信頼関係を継続したい。新型コロナの影響で人の考え方などが大きく変わり、デジタル技術も一気に進んでいる。そうした変化にどう対応するか。次代にバトンをつなぐため「継続と変革、そして未来へ」と訴えたい。


 畑中 新庁舎計画を市民で決める住民投票運動に約4千人の署名があったが、真砂市長や忖度(そんたく)した市議に否決された。市民の声が届く市政に刷新する。政策の柱は新庁舎計画の見直し、コロナ対策や暮らしを守る政策の拡充、クリーンな市政。

【新型コロナ対策】

 真砂 国や県の動向を見ながら上乗せしたり、地域独特の課題について解決を図ったりする姿勢が大事。昨年度は臨時議会も4回開き、コロナ対策をしてきた。今後も時機を逸することなく、田辺市ならではの対策については単独費も惜しまず対応したい。


 畑中 感染しやすい変異株が広がり、第4波に入ったといわれる。現状では市民一律の給付金が一番効果的な支援。これまで市の一律給付は商品券5千円のみ。財源がないならともかく、使途にしばりがない約120億円の基金があり、取り崩せるはず。

【新庁舎建設】

 真砂 現庁舎は老朽化が著しく、災害対応力のある庁舎整備は重要。市民への説明やパブリックコメント、ワークショップを開き、議会での議決も得てきた。今は本体工事の入札業務に入っており、事業の最終段階を迎えている。スケジュール通り進めたい。


 畑中 新庁舎計画は白紙にし、一から見直す。移転先は巨大地震を想定し、市民の命を救うために災害対応ができる場所を、市民の声を尊重して選ぶ。人口減少を反映させ、行政局を強化することも前提に庁舎はコンパクトにし、50億円程度に抑えたい。

【減災対策】

 真砂 これまで津波避難タワーの建設などに取り組み、津波避難困難地域が本年度中に解消の運び。地域ごとの津波避難計画も策定している。これを基に訓練を重ね、防災意識を高めたい。子どもたちに対する防災教育も大切。津波の犠牲者ゼロを目指す。


 畑中 住宅の倒壊で命を落とす市民がないように耐震化を促進する。県も市も遅れが顕著だ。津波は早期避難で命が助かる。避難行動をより早く、強く促せる市の警報の向上に努める。避難困難な人々の把握に努め、福祉と連携した個別支援計画にこだわる。