和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年12月19日(金)

ボウズハゼの滝登りに歓声 古座川の「滝の拝」で観察会

景勝地「滝の拝」で望遠鏡を使うなどしてボウズハゼを観察する参加者(和歌山県古座川町小川で)
景勝地「滝の拝」で望遠鏡を使うなどしてボウズハゼを観察する参加者(和歌山県古座川町小川で)
垂直の岩肌に張り付いて移動するボウズハゼ(和歌山県古座川町小川で)
垂直の岩肌に張り付いて移動するボウズハゼ(和歌山県古座川町小川で)
 和歌山県古座川町小川にある景勝地「滝の拝」(県名勝・天然記念物)で8月28日、熊野自然保護連絡協議会(瀧野秀二会長)主催の自然観察会があり、参加した約20人が「渓流のロッククライマー」などの異名を持つボウズハゼ(ハゼ科)が垂直の岩肌にくっつきながら移動する様子を興味深げに見守った。

 ボウズハゼが滝の拝で上流を目指して「滝登り」をする様子は夏の風物詩として親しまれている。

 この日、参加者は瀧野会長(76)から生態などについて教わった後、橋の上などから望遠鏡を使って観察。岩肌にくっついた体長10センチぐらいのボウズハゼが10匹ほど確認でき、参加者からは「登っている、登っている」「めちゃめちゃ、かわいい」などの歓声が上がった。新宮市三輪崎小学校6年の青木尚之君(11)は「魚が好きで、以前に川でボウズハゼを見たり捕ったりしたことはあったけど、登っている姿を見たのは初めて」と喜んだ。

 瀧野会長は「水が流れていない岩肌も、湿っていれば吸盤と口を両方使って登ることができるボウズハゼならではの特徴を見てもらえたら」と話していた。