和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年07月22日(月)

「えー」「残念」カウントダウンから一転 ロケット延期で見学場「次は成功を」エールも、和歌山・串本

ロケットが打ち上がる方向に設置されたステージを向き、発射を待つ観客(和歌山県串本町田原で)
ロケットが打ち上がる方向に設置されたステージを向き、発射を待つ観客(和歌山県串本町田原で)
飲食ブースやロケット関連商品の販売があり、多くの人出でにぎわった田原海水浴場の公式見学場(9日、和歌山県串本町田原で)
飲食ブースやロケット関連商品の販売があり、多くの人出でにぎわった田原海水浴場の公式見学場(9日、和歌山県串本町田原で)
国の名勝・天然記念物「橋杭岩」を前にスマートフォンやカメラを構え、打ち上げを待つ観光客ら(和歌山県串本町くじの川で)
国の名勝・天然記念物「橋杭岩」を前にスマートフォンやカメラを構え、打ち上げを待つ観光客ら(和歌山県串本町くじの川で)
宇宙服のコスプレをして観客を出迎える串本町職員(和歌山県串本町田原で)
宇宙服のコスプレをして観客を出迎える串本町職員(和歌山県串本町田原で)
打ち上げ時刻が迫り、パブリックビューイングの画面に見入る人たち(和歌山県印南町西ノ地の阪和道印南サービスエリアで)
打ち上げ時刻が迫り、パブリックビューイングの画面に見入る人たち(和歌山県印南町西ノ地の阪和道印南サービスエリアで)
 「えー」「残念」―。9日に打ち上げられるはずだったロケット「カイロス」の初号機。「延期」の報を受け、和歌山県串本町田原と那智勝浦町浦神の見学場に集まっていた約5千人の観客からは、ため息や残念がる声が上がった。


 県や地元自治体などでつくる「スペースポート紀伊周辺地域協議会」では、ロケットの射点から1・7キロほどの距離にある田原海水浴場と旧浦神小学校に見学場を開設。入場チケットを購入したり、旅行会社が販売した見学ツアーに参加したりなどして、それぞれ約2500人が詰めかけていた。

 田原の見学場では発射予定時刻の数分前からカウントダウンを始めたが打ち上がることはなく、場内がざわつく中「延期」の報がもたらされた。

 堺市を早朝4時半に出発して訪れていた会社員の赤澤太基さん(39)一家。長女のいとはちゃん(4)は「ロケットが飛ぶのを見たかった。でもお祭りみたいにお店もあったし、砂浜で遊べて楽しかった」。妻のゆりあさん(36)は「せっかくなので次の発射日にリベンジしたい」と話した。

 東京でコンサルティング会社を経営する辻高広さん(37)=埼玉県朝霞市=は、以前勤めていた企業で宇宙関連事業に携わっており、当時の同僚と訪れた。「延期になったのは残念。ただ、延期は失敗ではない。失敗すれば何億もの損失が出るので、無理をするより延期して次に成功させる方がいい」とエールを送った。


■橋杭岩周辺でも

 串本町の景勝地「橋杭岩」周辺でも、打ち上がるロケットを奇岩とともに写真に収めようと多くの写真愛好者や家族連れが訪れていた。

 堺市の写真愛好者、勝野仁史さん(76)は「昨夜、橋杭岩と天の川の撮影をして、そのままロケットのため待機していた。楽しみにしていたので残念。橋杭岩は魅力的な被写体で何度も来ている。次の打ち上げにも来たい」。家族4人で訪れた兵庫県西宮市の会社員、古島幸治さん(46)は「今回は残念だったが、種子島まで行かなくても和歌山でロケットが見られるのはすごい。次回も来たい」とそれぞれ次回に期待を寄せた。

 串本古座高校CGS(地域包括的支援)部として、串本町樫野からユーチューブによるライブ配信をした森大地さん(2年)は「延期は残念。打ち上げ前の時間帯に串本の魅力やロケットについて解説したが、途中詰まってしまう場面もあった。次回の打ち上げまでに改善したい」と再挑戦を誓った。