和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年12月19日(金)

訓練生が県内IT企業と交流

県内のIT企業の担当者ら(右)と名刺交換をする田辺産業技術専門学院の情報システム科の訓練生=和歌山県田辺市新庄町で
県内のIT企業の担当者ら(右)と名刺交換をする田辺産業技術専門学院の情報システム科の訓練生=和歌山県田辺市新庄町で
 和歌山県田辺市新庄町の田辺産業技術専門学院(大平司朗学院長)は2月28日、新庄町のビッグ・ユーで、情報システム科の訓練生と県内の情報系・IT企業による交流会を開いた。訓練生が作成したプログラムの発表や全員での名刺交換などを通じて、相互に情報を共有し、交流を深めた。


 訓練生と企業担当者が直接交流できる場を設けるのは初の試み。学院が目標としている県内就職率の向上や、県産業の盛り上がりにつなげたいとして実施した。同科は2年制で、この日は1、2年生18人が参加。企業側からは、本社が和歌山市にあったり紀南にオフィスがあったりする7社から9人の担当者が参加した。

 同科の担当職員から、訓練内容や資格取得率などの概要説明の後、別室で訓練生によるプログラム発表があった。1年生は列車の予約システム、2年生は商品注文と在庫管理が同時にできるシステムを披露した。「テレワークを想定して作業した。スケジュール通りに業務を管理する難しさを感じた」「役割分担はしっかりできたが、プログラムが複雑化してしまった」などと、制作時の感想も述べた。

 交流の時間では、円形になって順番に名刺交換。訓練生は各自で手作りした名刺を渡し、将来についてや、相手の企業の話題などさまざまな話をして盛り上がった。

 2年生の青山一嬉さんは「こういった交流の場は今まで経験がなく、新鮮味があった。名刺交換は社会に出たら絶対に必要なこと、卒業前の自分たちにとっても良い経験になった」と話し、1年生の久保蒼太さんは「あまり接点のなかった企業のことも知ることができて良かった。今回得た学びや情報を自分の進路に役立てたい」と話した。

 大平学院長は「企業の方々に直接、訓練生がどういう子たちなのかを見ていただくことができ、交流も盛り上がっていて安心した。今回のご縁をつなぎ、地域で活躍する人材育成や、県内就職率向上にもつながればうれしい」と話した。