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2025年12月19日(金)

夏休みに「妖怪まつり」 31日まで特別展、和歌山県田辺市立図書館

新作の妖怪を紹介する図書館司書の中山尚大さん(和歌山県田辺市東陽で)
新作の妖怪を紹介する図書館司書の中山尚大さん(和歌山県田辺市東陽で)
 和歌山県田辺市東陽の市立図書館は、夏休み恒例の「たなべる 妖怪まつり」を開催している。画用紙で作った迫力ある19体の妖怪、妖怪の解説と出没マップ、妖怪やホラー関連の本を展示している。31日まで。

 企画したのは図書館司書の中山尚大さん(41)。毎年、地元をはじめ、広く全国の妖怪を紹介している。今年は新たに3体の妖怪が加わった。

 新作の「赤舌」は、真っ赤な口を開けた大きな獣の顔が特徴で、展示では黒雲の中から顔と手を出す様子を表現している。質感もリアルな毛並みは、中山さんが毛先が細くなるよう丁寧に切った画用紙を重ねて貼っている。

 田辺市の奇絶峡にすみ着いて恐れられていたが、旅の僧侶の法力で岩の扉に封じ込められたという「唐戸岩の鬼」、海に現れた猩々(しょうじょう)など、地元の妖怪は出没ポイントがマップで紹介されている。

 妖怪関連の昔話や小説、図鑑、日本ホラー小説大賞受賞作、アメリカ漫画界のアカデミー賞といわれる「アイズナー賞」で殿堂入りした水木しげるの漫画なども展示している。

■21日にお化けの「お話会」

 市立図書館は21日午後5時~5時半、お化けが出てくる絵本や紙芝居を楽しむ「オウマガドキのおはなし会」を開く。小学生以上が対象。

 オウマガドキは、太陽が沈み始め、昼から夜へと変わるはざまの時。この時間は古くから、人とお化けがすれ違う時間「魔に会う時(=オウマガドキ)」と呼ばれているという。

 図書館は「いつもとはちょっと違ったおはなし会に涼みに来て」と参加を呼びかけている。場所は「おはなしのへや」。事前申し込み不要。

 問い合わせは市立図書館(0739・22・0697)へ。


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