平和の大切さ伝える資料展
戦後のシベリア抑留者や海外からの引き揚げ者の過酷な体験を伝える展示会「平和祈念展in和歌山」が和歌山県和歌山市小松原通1丁目の県民文化会館で開かれている。無料。9日まで。
総務省の委託による「平和祈念展示資料館(帰還者たちの記憶ミュージアム)」(東京都)の巡回展。県や紀伊民報など後援。同館が所蔵する資料など約150点(一部、展示用複製品を含む)が展示されている。田辺市教育委員会の協力も得ている。
シベリアには、日本の軍人や軍属を中心に60万人以上が抑留され、劣悪な環境の中、過酷な強制労働に従事させられ、寒さや飢え、病気などで約1割が亡くなったとされる。マイナス30~40度という極寒にもかかわらず、飢えに耐えかねて両袖を外し、長さ12センチほどの黒パン二つと交換したという外套(がいとう)などが展示されている。
引き揚げの関連では、母親が日本上陸を前に、娘のため、亡くした息子のおむつから作ったワンピースなどがある。田辺市の田辺港(旧文里港)にも約22万人が上陸。その際の「引揚証明書」や「復員証明書」「予防注射済証」なども展示されている。
山口隆行学芸員は「知らないだけで身近な所に体験者はいる。和歌山の資料も展示しているので、ぜひ関心を持ってほしい」と話す。
総務省の委託による「平和祈念展示資料館(帰還者たちの記憶ミュージアム)」(東京都)の巡回展。県や紀伊民報など後援。同館が所蔵する資料など約150点(一部、展示用複製品を含む)が展示されている。田辺市教育委員会の協力も得ている。
シベリアには、日本の軍人や軍属を中心に60万人以上が抑留され、劣悪な環境の中、過酷な強制労働に従事させられ、寒さや飢え、病気などで約1割が亡くなったとされる。マイナス30~40度という極寒にもかかわらず、飢えに耐えかねて両袖を外し、長さ12センチほどの黒パン二つと交換したという外套(がいとう)などが展示されている。
引き揚げの関連では、母親が日本上陸を前に、娘のため、亡くした息子のおむつから作ったワンピースなどがある。田辺市の田辺港(旧文里港)にも約22万人が上陸。その際の「引揚証明書」や「復員証明書」「予防注射済証」なども展示されている。
山口隆行学芸員は「知らないだけで身近な所に体験者はいる。和歌山の資料も展示しているので、ぜひ関心を持ってほしい」と話す。
